ミニにゅうす 983号 2020年6月15日

6月議会の質疑から
医療・介護分野への早急な支援を!

船橋市の新規感染者状況

 船橋市では、5月12日~6月3日までは、新型コロナウイルスの新規感染者はいませんでしたが、6月11日現在、新規陽性者は9名増えて、132名となっています。
 緊急事態宣言は解除されましたが、予断を許さない状況の中で、市内7病院では、帰国者・接触者外来を設置し、陽性患者の入院受入にも協力を続けています。
 市は、4月21日に、これらの病院に対し、受入病床確保のための環境整備費用として6000万円を計上しています。ところが2ヶ月経つ現在でも病院には支払いがされていません。今議会でこの問題を質したところ、「県からの交付金と調整を図る必要があるため、県の交付金がどこまで適用になるのか、分かった段階で支払うものとします。」との答弁でした。
 国や県の動きを見てからではなく、まず市が早急に病院への支払いをするべきではないでしょうか。
 新型コロナウイルス感染症の影響を受け、医療機関も財政的に大変厳しい状況に直面しています。現状のまま、有効な財政支援がなければ資金不足から医療崩壊が起きかねません。
 協力病院に対し、1日も早い支払いと、今後の第2波・第3波に備え、しっかりとした医療体制の確保、そのための保障を求めました。副市長からは「何らかのかたちで支援が必要だと考えている」との答弁がありました。
 「真摯に向き合ってきた医療機関が馬鹿をみないように」これは市内の医療関係者の言葉です。船橋市はこの言葉を真摯に受けとめるべきです。

介護現場でも深刻な事態に

 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、多くのショートステイやデイサービスが新規の受け入れを中止しました。そのためサービスを必要とする方、サービス提供先を探すケアマネなど、介護現場も苦労を強いられています。新型コロナウイルスの影響を受け、事業を縮小しなければならない背景には、低すぎる介護報酬により常態的に財政的余裕のない事業所が多いことが考えられます。
 医療だけでなく、介護分野にも物的支援、財政支援が必要です。

 

自粛に対する補償を急げ

制度の狭間をうめる支援策を!

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のための、自粛や休業等により売り上げ(収入)が減ってしまったという方からの相談が多数寄せられています。国や地方自治体は「持続化給付金」(売り上げが前年同月比で50%以上減った場合、個人事業主最大100万円、中小企業は最大200万円の給付)「船橋市テナント賃料助成金」(前年同月比売り上げが3分の1以上減ったテナント賃料を最大30万円助成)などの一部(それでも充分とは言えない)補償は行っているものの、その補償の対象にもならずに制度の狭間で苦しんでいる方が多数いらっしゃいます。
 例えば、売り上げが40%減ってしまった(テナントを借りていない)フリーランスの方、同じく売り上げが40%減ってしまったテナントを借りていない飲食店経営者(借金して購入した)は「持続化給付金」も「テナント賃料助成金」も受け取ることができません。こうした方々に1日も早い補償が求められます。
 本会議ではこの問題について「直ちに、スピード感をもって検討すべきではないか」と質しました。市は「まずは国や県の動向を注視、精査したうえで検討していく」と答弁しました。注視している場合ではありません。既に「廃業を考えている」という深刻な相談がいくつか寄せられています。直ちに取り組むべき課題です。

6月中旬には支援策

 また、6月議会には「『新型コロナウイルス感染症』対応にかかわる市内中小業者への『支援金』拡大・充実を求める陳情」が市民から出され、6月2日の市民環境経済委員会で審査されました。委員会審査の中では本会議の答弁を踏まえ制度の狭間で苦しむ市民への補償について検討しているというが「いつまでに結論を出すのか」と質したところ「6月中旬には何らかの支援策を報告できれば」という答弁を得ることができました。市民の声が市政を動かしています。
 新型コロナウイルスの影響は長期にわたることが予想されます。新型コロナウイルス関連のご相談、暮らしの中のお困りごとはお気軽に日本共産党にご相談ください。

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