あの街この町
 2008年4月号 No.185

新京成線
   三咲駅

 「エレベーター設置等とセットで駅の無人化」というおかしな計画が進められようとしています。


■3月議会 市民の暮らし重視の予算へ組み替え提案

 3月議会は、船橋市民のくらしにとって重要な「予算をきめる」議会です。
  市長の提案した予算は、「財政がきびしい」という一方で、過去の「放漫のツケ」には知らぬ顔、さらに「海老川上流部の区画整理」を進める予算をつけています。
  また、国や県の言いなりで、お年寄りをいじめ、市が率先して「ワーキングプア」をつくり、「合併して政令指定都市を検討」するという「市民不在の」予算でした。
  日本共産党議員団は、表のような「組み替え案」を提出し、市民のくらしを重視するよう求めました。




■「いい加減な開発のツケ」にはほおかむり

 「きびしい財政」にした原因の一つには、「いい加減な開発のツケ」があります。
 誰も責任を取らないで「ほおかむり」し、新年度予算に、船橋駅南口再開発事業の赤字補填として8億8千万円。東葉高速鉄道の支援金は7億3千万円が計上されています。
 市民には、「財政がきびしい」といって福祉予算を削減しながら、営利会社の東葉高速鉄道に、今後も総額110億円も支援をし続けるのです。
 また、東葉線の乗客を増やすためとして、飯山満土地区画整理事業を進めていますが、将来の精算時には「30億円もの税金投入」が待っています。
 ところが、これに懲りるどころか、海老川上流域区画整理事業を組合施工ですすめるとして、調査費を予算化しています。




■「後期高齢者医療制度」に何の痛みも感じない船橋市長

 市長は、いま全国で批判の声が渦巻いている後期高齢者医療制度に対しても、何の批判も無く「国で決まったこと」と、このための体制づくりを進めました。
  この制度は・高齢者はいずれ死ぬのだから、延命治療などは認めない・子どもの扶養者になっているお年寄りも「切り離して」保険料を取る・お年寄りが生活できるかできないか、そんなことはお構いなしに「年金から天引き」・無年金者や年金額がわずかな人には「納付書を送る」が、支払いが無いと「保険証を渡さない」というもので、まさに「冷酷な」制度です。制度を廃止させるしかありません



■市がつくりだすワーキングプア労働者

 「公務員」というだけで「優遇され過ぎている」という声もきかれますが、船橋市には「臨時職員」とか「非常勤一般職」などという、年収200万円以下の給料で働いている職員が約1500人もいます。
  賞与もなく、昇給制度もない人たちです。
  これでは、船橋市が率先してワーキングプアをつくりだしていることになります。


■業者へ協力金を求め、マンション開発ラッシュの抑制を!

 船橋市ではマンション開発による急激な人口増が進み、学校の教室不足や、保育園の待機児増といった社会問題になっています。
  今年度も、児童の増加に伴いプレハブ校舎の増築や民間保育所を開設しましたが追いつきません。
  東京都江東区では、 「児童受け入れ困難地域」を公表し、業者に対しては「まちづくりへの協力金」を求めています。年間約10億円もの歳入があり、新しい学校建設計画も進められています。
  日本共産党は江東区並の1戸あたり125万円の協力金を求める予算の組み替えを提案しました。
 


■二〇〇八年度
総額83億4千万円の船橋市一般会計予算組み替え案を提案

●主な提案内容

歳入増をはかるもの
公共公益施設整備協力金 1,690,000 大型マンション開発に学校など施設整備のための協力金を求める
土地開発基金 2,000,000 ためこみはやめる
歳出を削減するもの
東葉高速鉄道鰹o資金及び利子補給 -731,336 国の責任の肩代わりはすべきでない
船橋駅南口再開発事業特別会計繰出金 -880,100 企業会計にし、起債は借入で
歳出を追加するもの
特養ホーム建設費 300,000 1ヶ所(3ヵ年事業)
道路新設改良費 600,000 交通安全対策をすすめる
公園整備 250,000 1,000uの公園を5ヶ所
後期高齢者支援事業 210,000 低所得の後期高齢者に1万円支給
公設公営保育所新設費 600,000 3ヶ所
緊急融資制度創設 150,000 50万円の無担保無保証
小中学校大規模改造費 390,000 トイレ改修、外壁、防水工事