2003年 6月 9日 536号

●有事法案の廃案を求める意見書発議
 船橋市議会 議員の発議権を封殺


 5日船橋市議会では、日本共産党・市民社会ネットが共同提案した「有事関連3法案の廃案を求める意見書」の提出を求める議員の「発議権」が封殺されるという事態が起こりました。

 有事法制とは「戦時立法」です。米軍に追随して政府・自治体・民間機関を含めた戦争態勢づくりを眼目とする「武力攻撃事態法」を中心に、軍・官・民をあげた戦争態勢を確立しようとする「戦争動員法」に他なりません。
 民主党の野田よしひこ国会対策委員長・衆議院議員は「徹底した審議こそ国会の本分」と国民に訴えていたのですが、与党3党と民主党が「密室」で協議した修正案は衆議院では一度も審議されず、強行採決されました。しかし、修正されても「戦争動員法」に変わりありません。
 日本共産党と市民社会ネットは、議会運営委員会で「意見書」の採決が議会閉会日の25日では、6日にも国会で成立している可能性があり、「廃案を求める」意義が失われるとして、開会日当日に審議・採決をはかるよう求めました。

議会制民主主義も理解せず

 ところが保守会派「新風」の野田たけひこ市議は「とにかく緊急性は認められない」の一点張り。加えて法案が「修正」されようが、されまいが昨年市議会で有事関連の意見書は「否決」されているから審議は必要ないと、議会制民主主義のイロハも知らないことをバクロし、妨害に終始しました。また、公明党の村田一郎市議は「緊急性は認められない。衆議院では9割の議員の賛成で可決したから成立する。いまさら意見書を提出しても遅い」と支離滅裂な意見を述べ、国会の2院制を無視し、国の政治家が決めることには従えと言わんばかりの発言をしました。

数の力で封殺

 5日の審議・採決に賛成をしたのは、日本共産党、市民社会ネット、民主・市民クラブの3会派でした。「有事法制」に賛成する態度を市民に知られたくない保守会派・公明党は、数の力をもって反対し、議員の「発議権」を封じてしまいました。


●船橋市の土地売買疑惑
 不法不当な土地売買 −袋地の土地が2000万円もするか?


 船橋市は1993年3月30日、習志野台1丁目1073番32の41平方メートルの土地を「公共事業用代替用地」として2,005万4,750円で購入しました。しかし、この土地は「袋地」で、平成5年度の固定資産税評価額が19万円弱 (1平方メートルあたり4,554円) と算定されており、不当な価格であることは明らかです。
 また、この土地は佐原正幸市議の親類が所有しており、佐原氏本人が2千万円の抵当権をつけていました。

明確な根拠を示さない船橋市 −住民監査請求後、訴訟へ!

 日本共産党は、昨年11月の決算委員会や12月議会で、「不適切な価格で取引された、違法・不当な土地売買である」と追及しました。しかし、船橋市は不動産鑑定書の開示を拒否し、明確な根拠を示すことなく、「適正な価格である」との答弁に終始しました。そこで、同年12月に住民監査請求をしましたが、監査委員会は「請求期限の1年を過ぎている」との理由だけで却下しました。この土地の売買は市民にも、市議会にも公表されることもなく、秘密裏になされたものです。相当な注意力をもってしても知りえなかったもので、この却下決定は違法です。そこで、日本共産党は、今年3月に土地代金1500万円の返還を求める住民訴訟を起こしました。
 今後も日本共産党は無責任な税金の使い方をあらためていくため、この土地売買疑惑については徹底的に追及していきます。


◆日本共産党の各議員は、次の日程・内容で質問します
 ( )数字は質問の順番です

議案質疑
◆6月11日 (水)  関根和子 (5)
 住基カード、市税条例等の「改正」についてなど

一般質問
◆6月12日 (木)  岩井友子 (1)
 船橋市と有事法制、行財政改革、介護保険の基盤整備について

◆6月13日 (金)  金沢和子 (1)
 医療費の負担 (68・69歳医療費助成) 、保育について

◆6月13日 (金)  草野高徳 (6)
 交通バリアフリー法に基づく施策の推進 (新京成線駅舎のエレベーター設置など)、放課後ルーム、有事法制と自衛隊について

◆6月16日 (月)  伊藤昭博 (2)
SARS対策・保健所、U字溝、公衆トイレ (設置など) について

◆6月17日 (火)  石川敏宏 (5)
 地方分権と税源移譲、国保料減免制度、津田沼駅〜新津田沼駅ののりかえ、高瀬グラウンドのトイレ、街路樹の枝おろしについて

◆6月17日 (火)  高橋 忠 (6)
 前原駅踏切の抜本的改修 (歩行者の安全確保)、新津田沼駅前のショッピングセンター・イオン開店と市内商業対策について

◆6月18日 (水)  佐藤重雄 (4)
 本町などの歩行者安全対策と道路機能の見直し、再開発事業の資金運用、船橋市の将来像を市長はどうしようとしているのか? などについて