2003年 8月18日 543号
●負担は増やし、サービス切りすて
 
船橋市の行財政改革
 決め方も、内容も、これではあんまりです!

 船橋市は、市のすべての事業を抜本的に見直す行財政改革をすすめるため、6月4日に 「行財政改革審議会」 を設置しました。9月2日にも意見のとりまとめを行うとしています。
 市の将来を決める重大な話し合いが、市長に選ばれた、ごく限られた7名の委員だけで、しかも審議会の開催はわずか5回。それも一回の審議時間は2時間程度。これで、十分な審議を行えるといえるでしょうか。
 7月31日に行われた、第3回目の審議会を傍聴してみました。

資料も、説明も、議論の時間も“足りない”づくしの審議会

 当日の議題は、大変な数です。市民負担を増やすことなどで国民健康保険事業下水道使用料保育料など、事業の見直しでは移動図書館町会自治会館設置費補助金など、全部で30項目以上に渡ります。
 市からの説明が終わり、各委員から、「国民健康保険とオートレースを一緒に議論するのはどうか」 と審議のあり方について疑問が出されました。また 「送られてきた資料が少なすぎるので、間違って送られてきたのかと思った」 「市側の意見は分かるが、根拠となる資料がない」 など、厳しい指摘が相つぎました。
 資料不足のため、事業の概要を説明するだけで大変な時間がかかるため、「まだ終わっていないのですが、時間がありませんので、次に」 と、消化不良のまま審議がすすんでいました。

市民が納得できるような、意見が出せるのか

 全体として、市の提案は、市民サービスの縮小・削減、市民負担の増加、民間委託による公的責任の放棄、市の職員の削減など、いかにムダづかいのツケを市民におしつけるのかの方向です。さらに、委員から時間がたりない、資料がないと指摘をされる審議会では、市の提案に 「お墨付」 を与えるだけです。
 行財政を見直すというのであれば、現在のやり方は改め、大型開発や高すぎる市役所の借地料など、不要不急の事業を見直すことこそ本当の行財政改革なのではないでしょうか。みなさんも市に声をあげましょう。

船橋市ホームページの行財政改革についてのページ


●「知らないと損」 の赤旗の記事に反響
 入院差額ベッド料が一部返金される

 7月27日付けのしんぶん赤旗日曜版掲載の 「戻った差額ベッド料」 の記事を読んだ読者のYさんから相談がありました。
 この日曜版では、厚生労働省が通知を出し差額ベッド料を請求できない基準を明確にしているとし、その基準は 1 同意書で患者さんの同意を取っていない場合、 2 治療上に必要で特別室に移った場合、 3 病棟管理の必要などから患者を移した場合をあげています。
 Yさんの夫は、この2年間で3度入院して差額ベッド料を支払ってきました。しかし、いずれの場合も、患者の選択で個室に入院したのではなく、病院の指示で個室に入院したものです。Yさんは、病院に 「治療の必要があって特別室に入院したのだから、請求できないケースに該当するので、返金してほしい」 と申し入れました。これに対し、病院側は 「1回目の入院の時は、同意書が無いので10万円は返金したい。しかし後の2回は同意書をもらっており、適正な契約なので、返金できない」 という回答でした。さらに 「集中治療の実施、著しい身体的・精神的苦痛を緩和する必要のある終末期の人の場合は同意書を出していても支払う必要はない」 と厚生労働省の通知が明らかにしていることを指摘しましたが、病院は 「適正な契約で、後は県に異議を申し立ててください」 というばかりでした。

引き続き県に申し立てを

 Yさんは県に申し立てをしていくこととしました。せっかくの厚生労働省の通知があっても、現場では、安易に差額ベッド料を取っていることが分かりました。弱い者にしわ寄せを押しつける保険外の負担をなくすよう、勇気を出していくことが大切と感じました。 


●9月議会が開かれます → 詳しい日程

*日本共産党は、広く市民の意見を聞く 「公聴会」 なども日程に組み込めるよう提案し、議会運営委員会で協議が行なわれています。日程に変更が生じた際には、お知らせします。


●守りたい!螢が飛び交う自然
市内車方町の田と林周辺を歩いて 「平家螢」 に会ってきました

 7月26日は、例年になく梅雨明けとはならない涼しい夜であったが、螢は幻想的な光を放って、飛び交っていた。足もとの草陰で光っている螢もいる。そっと手に乗せ、青白く点滅する螢火にしばし見惚れた。
 白いレースを広げたような繊細なカラスウリの花と平家螢に今年も出会えた。このような自然環境、これからもみんなで守りたいですね。(咲が丘 K・S)