2011年7月11日 No.747

◆原発からのすみやかな撤退を!

ヘイワード姉妹都市25周年を口実に
海外視察復活を許すな!!

参加したい議員は自費で参加すべき

 6月10日に開かれた会派代表者会議に「議長が姉妹都市の米国・ヘイワード市を訪問する」旨の報告がありました。市長・議長・教育長・他3名を派遣し、姉妹都市提携25周年記念式典等に参加する日程です。(表参照)
 また、8月には自費で参加する市民を募集し、50名程の市民団を編成、同日程でヘイワード市を訪問、記念式典や記念パーティーに参加する予定となっています。
 この報告を受け、自由市政会・瀬山孝一代表から「議長だけではなく議員団からも何名か参加させてほしい」旨の要望が出されました。
 日本共産党・関根和子代表は、「国際交流を否定するものではないが、東日本大震災で船橋市内の道路や公共施設等に多くの被害が出ており、復旧するための多額の予算が必要とされている中、公費を使って何人もの議員を派遣する必要はない。参加したい議員は市民団に応募し、市民と同じように自費で参加すべき」と主張してきました。
 その後、7月4日の会派代表者会議で、以下の議長案が提出されました。
○議長を除き議員団として9名を派遣する。議会事務局職員を1名同行させる。(1人36万円程の費用が必要)
○議員訪問団はエコノミークラスの飛行機を利用する。
○市民団とともに記念式典に参加し、交流を深める。市内を視察し、意見交換を行う。
 この提案に対し、各会派代表から、「機会があって行かれるのであればいいと思う」「目的をはっきりさせれば公費を使ってでも行くべき」「日本の安全PRと経済活性化のためにぜひ行くべき」と公費を使って行政視察として行くべきとの声が上がっています。
 ヘイワード市の方から招致もなく、予算計上もされていない海外視察を「補正予算まで組んで実行すべき」との主張を市民のみなさんはどう評価されるでしょうか。
 さらに「海外視察を公費で!」と主張する会派議員が一方では「経費削減のため議員定数や市役所職員数の削減」を主張していますが、矛盾を感じないのでしょうか。
 7月22日に再度「会派代表者会議」が開かれ、各会派の態度が示されます。
 雇用不安など生活苦の広がりの上、地震による被害で市民生活はますますきびしくなっています。
 このような時期に海外視察の復活などゆるされないとの声を大きく上げようではありませんか。

平成23年度 姉妹都市(米国・ヘイワード市)への
議長訪問日程等
日 程 10 月25 日(火)~ 30 日(日)
・ヘイワード市長表敬訪問
・姉妹都市提携25 周年記念式典
・    〃    記念パーティー
 (両市、協会、姉妹都市委員会共催)
・モロー高校等視察
・ヘイワード市内視察 等    
派遣者
(代表団)
市長、議長、教育長、他3名
訪問目的・
内 容
市民団と共に姉妹都市提携25 周年を祝い両市
の交流を深めるとともに、姉妹都市交流事業に
ついて姉妹都市委員会、市長等と協議を行う。
また、市内視察・意見交換を行う。


数字の「1」と「一人の市民」は違う!
くらしている「市民に」思いやりのある行政を!

 3月11日の巨大地震で起きた「液状化」で、住宅が傾いた宅地や住宅、浄化槽が破損した方もいました。
 その方たちに対する「補助制度」がようやく提案されたのが6月議会でした。
 提案されるまで3ヶ月以上も時間がかかりました。
 他にも、保育園に入れたくても「入れる保育園がない」ために待つしかない子どもが「千人」近くいます。
 特別擁護老人ホームに入れなくて困難な生活を余儀なくされている高齢者が「7百人以上」もいます。
 でも、船橋市も多くの議員も、何とかしようと必死で動いてはいないのです。

  数字にしてまとめると生きた人間が「見えなく」なる?

 困っている市民がいるのに、どうしてこんなに「のんき」でいられるのでしょうか?
 考えられるのは、
(1)行政が大きすぎること
(2)そのために統計処理された「数字だけ」に目が行ってしまうこと
(3)そうなると結局は「倉庫番」みたいなもので、「崩れてこない限り」は「それでいい」。という思考になっているのではないか、と思われるのです。
 「傾いた家で、めまいを感じながらくらしている人」の痛切な思い。
 子どもを預けて「働きたいのに、働きに出られない」母親のあせり。
 一人で、孤独に時間の過ぎていくのを耐えている高齢者の寂しさ。
 「数字だけ」を見ているのでなく、数字になっている市民の生きている状況を考えてこそ「行政」ではないのか。
 このことを聞かれて「人の顔を忘れて数字だけをやっているということはない」、と副市長は答えましたが、なら「何が原因で」これほどまで立ち遅れてしまったのか。
 そのことも併せて答えてこそ「答弁というもの」ではないでしょうか?
 引き続き聞いてみようと思っています。