2011年10月3日 No.753

◆原発からのすみやかな撤退を!

来年度より中学校で武道の必修化
「柔道事故」防止のため緊急対策を


 2012年度から全面実施される新学習指導要領では、中学校の武道が必修化され、柔道・剣道・相撲の中から1種目を選択し、中学一、二年生の男女全員が履修することになります。
 しかし、柔道の実施に対し、保護者から不安の声が寄せられています。

頻発する「柔道死亡事故」

 愛知教育大教育学部の内田良講師の調査によれば、柔道による事故は1983年から2010年までの28年間に、中学・高校の授業と部活で114人が死亡。年平均で4人以上が死亡していることになり、他のスポーツに比べて事故の多さが突出しています。
 死亡原因の多くは、頭部外傷によるもので、柔道の場合、脳を強く早く揺さぶられることによって「加速損傷」が発生しやすいことが明らかになっています。
 脳が損傷する前には「脳しんとう」を起こすことが判っており、「脳しんとう」を起こしたらすぐに練習を中止することが重要です。
 しかし、この「脳しんとう」の状況を的確に把握し、初期の段階で練習を中止できる指導者は多くはありません。

医学的見地に基づく指導を徹底させるために

 今議会では、全国で問題となっている「柔道死亡事故」を船橋市で発生させないために、柔道の指導に当たる教師に対して、「加速損傷」や「脳しんとう」に対する理解を深めるために、医学的見地に基づく研修を行うよう求めました。
 千葉県と市の教育委員会で、体育科の教師に学校体育武道実技講習会などを実施していますが、「今後、改めて医学的分野の指導研修も検討する」と答えました。
 必修化まであとわずか。学校現場での安全対策を徹底するよう求めていきます。


 

遅れた図書館サービスの引き上げを


 現在船橋市では、平成24年から平成32年までの9年間を対象とした「図書館サービス推進計画」を策定中です。

「図書館が不便」

 船橋市内には西・東・北・中央の4図書館と7つの公民館にある図書館分館があります。残念ながら船橋市の図書館サービスは遅れている現状で、市民から『身近なところに図書館が欲しい』という声が上がり続けています。
 近隣他市と比較すると左上の表の通りです。
 図書の貸し出し拠点が他市に比べるとかなり少なく、図書の貸し出し冊数も千葉県平均を大きく下回っています。市民から出される「図書館は不便」という声はもっともなことです。
 また近年、インターネットの活用で自宅のパソコンから検索・予約ができるようになり、蔵書は置かず本の受け渡しと返却を行う貸出拠点が他市では次々と整備され利便性が向上しています。
 策定する図書館サービス推進計画では、遅れた船橋市の図書館サービスをどこまで引き上げるのかが問われます。

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貸出拠点増を

 しかし、現在までの検討内容は平成32年までに増やす拠点は、法典・西部・新高根・東部の各公民館と三山市民センターの5か所のみで、他市の水準には及びません。このままでは、計画期間終了時には今よりも他市との間に遅れが広がりかねません。
 図書館サービス推進計画の策定にあたっては貸し出し拠点を大幅に増やし(たとえば全公民館に貸し出し拠点を置くなど)、船橋市の図書館サービスの遅れを取り戻す内容にしていくべきと提案しました。
 答弁に立った生涯学習部長は「推進計画ではどういう拠点が求められているのか意見を聞き、既存施設も活用した経済性と合理性のある整備数にしていく」と答えました。

年明けにパブリックコメント

 図書館サービス推進計画は年内に計画案が出され、年明けにパブリックコメント(意見公募)に付し、3月中に計画決定する予定です。よりよい図書館サービスにしていくため市民の意見をどんどん反映させていきましょう。

 

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