あの街この町
 2010年2月号 No.192




■市民の暮らしはますます深刻
市政アンケートをもとに12月議会で奮闘

  ― 市民生活を守ることを重視するよう求めました

 厳しい経済状況が市民生活を圧迫しています。日本共産党の市政アンケートでも回答者の81%が生活が厳しくなっていると答えています。
  日本共産党は新年度の予算編成にあたって、市民生活を守ることを重視するよう求めました。国保料、介護保険料等の負担軽減、後期高齢者医療の保険料値上げ問題の対策について質しました。
  市長は国民健康保険料の引き下げについて「来年度は厳しい状況。現状維持できるかどうか疑問であるが努力はしたい」と答弁。後期高齢者医療保険料については「広域連合議会で、積立金等を取り崩して何とか今の料金を維持したいが、値下げは無理だろうと答えた」と兼職している広域連合代表としての発言を明らかにしました。
  国保など市民の命や暮らしを守る予算を最優先に確保するという強い姿勢が必要です。


■コミュニティバスなど今年から試行

  ― コミュニティバスの運行を提案

 船橋市は、昨年12月、コミュニティバス運行などの「地域公共交通総合連携計画案」をまとめました。市民アンケートなどを踏まえ、市内9地域を公共交通不便地域として位置づけ、その中の3から4地域で、平成22年度から3年間、実証運行を行い、新しい公共交通サービスの基準、仕組みづくりを行うとしています。新システムとしては今のバス路線の再構築(路線延長、コミュニティバス運行)と自宅送迎車(デマンドカー)の配備を計画しています。
  船橋市は、平成13年にコミュニティバス導入の検討をしましたが、「公平性に欠ける、費用が多額にかかる」として中止した経緯があります。試行後、交通不便の解消になるのか、運賃はいくらか、市の財政負担は、など注目していく必要があります。日本共産党は、12月議会でも、地域の要望に沿ったコミュニティバスの運行を提案しました。

■保育園待機児の解消を
   市立保育園を新設せよ

-- 市立保育園を増設すべき

 船橋市の保育園待機児数は、昨年11月現在805名となっています。市は、表のように一定の増設を図るとしていますが、待機児解消を明言していません。日本共産党は「市が責任をもって待機児を解消するには、市立保育園を増設すべき」と質問しました。市は「国の補助金がつく民間保育園で対応する」として、待機児解消に責任を持たない態度です。

-- 市立保育園を民営化せよと迫る市政会

 耐震強度不足が明らかになった金杉台保育園の建て替え予算が提案されました。市は建て替え後も市立保育園として運営していきたいと明言しました。ところが、市政会(長谷川大代表5人)は「金杉台保育園の募集を停止し、建て替え後は民営化せよ」と迫りました。市は「来年度、有識者会議を設置して、運営を検討していきたい」と答えました。民営化は、賃金を低くするなど、安上がりの保育が最大のねらいです。
  民営化を許さない運動を広げるとともに、鳩山政権に、公立保育園建設のための財源を求めていきます。

■学校などの修繕増やし、市内業者に仕事を

今年度、予算5000万円で実施された「緊急中小企業経営対策事業」(小規模修繕事業)は市内の零細建設関連業の方達から大変歓迎されています。
  12月議会でこの事業を来年度へと継続すること及び、税の滞納がある場合でも、分納を約束することで登録を受理するよう求めました。
  市からは「22年度の予定について現在関係課と協議を進めている」また「税の滞納がある場合の登録についても他市の状況を調べてみたい」との答弁がありました。


-- 零細業者に発注を増やせ

 船橋市は緊急中小企業経営対策事業の他に、市役所全体で11億円(平成21年度)もの修繕事業費を予算化しています。ほとんどを中堅大手企業が受注しており、市内零細企業者に受注の機会均等が図られるよう求めました。担当部長から「発注状況を検証したところ、偏りがあることが認められた。偏らない発注のために、責任ある窓口を置き、定期的にチェックしていく仕組みを検討する」との答弁がありました。



■貧困ビジネスに規制を
  「悪質な商売」に協力する船橋市

-- 「怪しげな貧困ビジネス」に協力する理由はありません

 民間アパートを借り上げ、4畳半の部屋を板で半分に仕切り、それぞれに生活保護受給者を住まわせ、家賃4万6千円で貸す…。そして、借り上げた値段との差額を儲ける。これが貧困ビジネスのやり方です。
  さらに食費や水道光熱費などの負担で、貧困ビジネスの施設に入所している「生活保護受給者」が自由になるお金は月に1万5千円とか2万円だけ…。
  こんな「弱いものいじめ」のビジネスがどうしてできるのでしょうか?
  それは、福祉事務所(船橋市では生活支援課)、公の機関が、生活保護の申請に来た人に貧困ビジネスの施設を紹介しているからです。
  「税金の使い方」としても、お金を大切にするという点から考えても、「怪しげな貧困ビジネス」に協力する理由はありません。担当部長は「不当な取り扱いがないよう指導していく」と答弁しました。
  最低基準を定めるなど、「規制をするか」きっぱりと「協力をやめるか」どちらかにするべきです。
  今年1月、船橋市金杉にも施設を置く貧困ビジネスの経営者3人が脱税容疑で告発されました。
  「悪徳商法」を黙認してきた行政の責任は重大です。

■「市政アンケート」の声をとりあげました

●職員の長時間労働改善・公務災害対策について
●公金徴収で滞納者の基本的人権を侵さないこと
●必要なところから学校へのエレベーター設置を
●市内農業の振興を。地場産野菜を給食・レストラ ンで活用他
●学力テスト、来年からの希望実施は中止を
●習志野自衛隊、早朝・夜間の訓練中止申し入れを
●公営住宅を必要とする人に足りているのか
●行田の国家公務員体育施設の有効利用を。スポー ツ振興を
●市の奨学金制度拡充を
●市内の医療体制充実を