あの街この町
 2011年2月号 No.196

三番瀬と富士山

日本共産党の無料法律相談
3月17日(木)午後1時〜4時
会場 船橋市中央公民館
予約が必要です
連絡先 047(436)3030



■ 12月議会 全小中学校にエアコン設置、コミュニティバスなど3地域で実験始まる

 12月定例市議会が開かれました。日本共産党は、3つの意見書を提案、市民からは14の陳情請願が出されました。市長からは、市長・議員、職員の給与などの引き下げ条例(議決結果は裏面別記)、市内小学校の普通教室にエアコン設置の設計予算が提案されました。エアコンは2011年度は小学校、特別支援学校、市立船橋高校、2012年度は中学校に設置される予定です。
  交通不便地域の3地区(田喜野井、八木が谷、丸山)ではコミュニティバスなどの試験運行が始まりました。

■ 強引すぎる公立保育園の民営化計画

 12月3日、船橋市保育のあり方検討委員会は、市長に公立保育園の民営化を盛り込んだ「提言書」を提出しました。この提言に基づき、市は1月15日、「公立保育園民営化基本計画(素案)」を公表しました。素案は、提言のとおり2013年4月から5年間で5園を民営化、今年4月に対象園を公表するとしています。
  公立保育園の保護者からは、「保育の質はどうなるのか」「保育士が入れ替わることで子どもが犠牲になる」など大きな不安の声とともに民営化反対の意見があがっています。
  しかし市は、「民営化は市として決めていること」と民営化そのものの是非を問う姿勢はなく、3月中に「公立保育園民営化基本計画」を策定しようとしています。
  民営化反対の声を大きく上げていきましょう。


■国民健康保険料 引き下げを

 今年度予算に計上されていない交付税が39億円、国から交付されました。「税収が減って財政が大変」との理由がくずれたことから、国民健康保険料の引き下げをあらためて求めました。
  しかし市は、「医療費が増えていて運営は大変」「交付税が入ったからと一時的な引き下げはできない」という姿勢です。
  政府は、後期高齢者医療制度を廃止し、加入者を国民健康保険などにもどすことを計画していますが、同時に、国民健康保険を県単位の運営にすることを打ち出しています。県単位の運営(広域化)になれば、市独自の国保会計への繰り入れはできなくなり、さらに保険料が値上げされていくことになります。
  今年度の国保料値上げも国保広域化の準備につながる問題であることが懸念されます。
  日本共産党は引き続き国民健康保険料引き下げ署名にとりくんでいます。皆さんのご協力をお願いします。


■ 船橋北口駐車場 貸付料見直しへ

 船橋北口駐車場は、市が37億円をかけて建設した躯体に、市が出資する北口駐車場鰍ェ、駐車設備を設置しています。現在は、椛D橋都市サービスが駐車場の管理と運営をしています。
  日本共産党は、椛D橋都市サービスに対するこの躯体および北口広場地下空間の貸付料が、不当に安すぎることの是正を求め続けてきました。
  12月議会の答弁で、見直しの方向が示されました。


■ 三番瀬 公約実現の姿勢が問われる市長

 12月議会で藤代市長は、公約でもある三番瀬のラムサール条約の登録湿地にすることを「やめる」のではないかと思わせる発言をしました。
  「船橋部分を先行して登録したほうが良い」という三番瀬再生会議の意見も無視し、「市川市や関係団体の一部から時期尚早という意見が出ているから進めない」と答えたのです。
  三番瀬をラムサール条約の登録湿地にすることを、船橋市の漁業協同組合は正式に決議しています。漁場の再生も青潮対策も登録手続きと矛盾するどころか、協調して進めるほうが効果が上がるものですし、アサリや海苔などの漁業は、奨励されこそすれ、障害になるものではないからです。
  登録してしまったらできなくなること、それは「埋め立てなどで浅海を壊すこと」だけです。


■ 公務員給与の引き下げで民間企業へも深刻な影響

 市長から提案された公務員給与引き下げ条例について、日本共産党は、市長・議員の給与引き下げには賛成しましたが、一般職の引き下げには反対しました。今回の給与引き下げは、昨年の8月に出された人事院勧告に基づき提案されたものですが、この影響は580万人にも及びます。
  公務員の給与を引き下げると、翌年の民間企業の給与にもはねかえってきます。こうした給与の引き下げ競争の結果、10年前と比べ民間では56万円、公務員は71万円も少なくなっています。
  日本経済の最大の問題は、家計・内需が低迷して経済の成長が止まった国になっていることです。
  こうした経済状況を無視して、労働者の賃金や給与を引き下げることが、国内消費を一層冷え込ませ、景気回復の最大の障害となっています。


■ 市議会議員定数の削減条例案は多数で否決

 議員定数を現在の50を40に削減する議案が提出されましたが、賛成8反対39で否決となりました。船橋の議員定数は法定56人に対して、50人に削減しています。
  議会の役割は、(1)市民の声を市政に届ける政策提言(2)ムダづかいチェックなど行政の監視です。日本共産党は、議員の削減は、これらの機能を弱めることから反対を主張しました。
  議会費の削減なら、議員の給与引き下げや政務調査費の減額をまず検討すべきです。
  議会改革という口実で、議会の本来の機能を損なうのでは本末転倒ではないでしょうか。

12月議会に出された陳情等の表