2005年 4月18日 585号

国の悪政から市民の暮らしを守れ!
     日本共産党船橋市議団が予算組替案を提案
 


 深刻な不況やリストラ、小泉内閣による年金や医療の切り下げ、配偶者特別控除の廃止による大増税など、市民の暮らしは厳しくなるばかりです。市民の平均所得が昨年と比べて8万円も減収する中で、市民の暮らしを守る船橋市の役割はますます大きくなっています。
 ところが、藤代市長は、財政が厳しいからと「財政健全化プラン」をさらにおしすすめ、新年度予算には保育料や公民館利用料の値上げを検討することまでもが盛り込まれました。
 しかもこうした市民負担を押し付ける一方、採算の見通しのない大型開発や、企業を優遇する施策によるムダづかいは放置されたままです。
日本共産党は、こうした市長の予算案に対し、市民の暮らしを支える予算の組替案を提案しました(表参照)。

●日本共産党が提案した、市民の暮らしを支える予算組替案(主なもの)
−新たに予算化するもの−
68,69歳 医療費助成(H14年度の削減前に戻す) 5億6000万円
介護利用料助成金(H16年度の削減前に戻す) 1億7000万円
母子等家庭児童養育手当(H15年度の削減前に戻す) 3億9000万円
国民健康保険料の減免制度充実 5億1700万円
特別養護老人ホーム建設費(3年計画) 3億      円
保育所新設費 2億      円
乳幼児医療費助成(就学前までに拡充) 5億3000万円
−新年度予算から削減するもの−
海老川上流地域づくり促進費(事業は中止する) −500万円
本町一丁目市街地再開発事業費(市負担はしない) −2億280万円
港湾整備など県事業の肩代わりはやめる −1億4618万円
船橋駅南口再開発事業への支出を見直す −9億5788万円
議員及び特別職報酬を10%カット −6273万円
−その他、財源の一部として−
各種基金の取り崩しと各会計の積立金の有効利用 約25億2360万円

市の公共施設を指定管理者(民間企業など)に丸投げ!


 これまで公共施設の管理は、直営または公共的団体に限定されていましたが、2003年の法改正で指定管理者制度ができたことにより、株式会社など民間企業にも管理運営をまかせることができるようになりました。さらに、現在業者委託されている施設の場合、直営に戻さない限り、2006年9月までに指定管理者制度へ切り替えなければならないとされています。この間、船橋市でも知的障害者授産施設「光風みどり園」と老人福祉センターに指定管理者制度を導入し、2005年4月1日から指定管理者による管理運営が始まっています。
 この3月議会でも市長から提案された議案のうち、14件は市の施設管理を指定管理者に行わせるための条例でした。

●行政サービスの民間開放 こんな問題が・・・

 指定管理者制度が導入されると、施設利用の許可や料金設定などの権限(船橋市では今のところ上限枠が決まっている)が管理指定を受けた団体(企業など)に移り、料金等の収入も管理団体に入ります。収益性が優先され、市民の人権や権利を保障する公正・適正な運営が歪められることが危惧されます。
 今回、特別養護老人ホーム「朋松苑」の管理も指定管理者に行わせると提案されました。緊急性のもとに入所させなくてはならない高齢者や他の施設で受け入れてもらえない困難なケースの対応など、市立の施設として役割を果たすことができるのか疑問です。
 また、本町駐車場も指定管理者による管理が提案されましたが、この施設は利用者から料金を取って運営する収益施設です、公の施設を使って独自の収益事業を行うことも可能となります。
 公共施設は、住民が安心して利用でき、公正かつ適正に運営されるよう自治体がしっかり責任を持つべきです。
 日本共産党市議団は、このように問題ある指定管理者制度導入議案には反対し奮闘しましたが、他会派議員の賛成多数により可決されました。

▼今後、指定管理者による管理が行われる施設
○精神障害者地域生活支援センター
○特別養護老人ホーム朋松苑
○老人デイサービスセンター(5施設)
○身体障害者福祉ホーム若葉
○知的障害者更正施設北総育成園
○母子生活支援施設・夏見母子ホーム
○レクリエーション施設ふなばし三番瀬海浜公園
○勤労市民センター
○本町駐車場
○有料公園(アンデルセン公園)
○市民ギャラリー
○茶華道センター
○総合体育館
○武道センター