2006年 2月 20日 NO.605
■ ご存じですか、就学援助制度
就学援助制度は、「義務教育は無償」とした憲法第26条や、教育の機会均等をうたった教育基本法第3条に基づく関係法によって、小中学生のいる家庭に学用品代や修学旅行費を援助する制度です。
船橋市では、その対象者を「生活保護世帯に準ずる程度」として。生活保護基準の1.5倍までの収入の世帯を対象としています。近年、不況やリストラなどの影響で家計の収入が減るなか、受ける人が急増しています(グラフ参照)。
就学援助 援助内容(船橋市) 援助費目 対象者 金額 新入学児童生徒学用品費 新1年生 小 19,900円・中 22,900円 学用品費 全学年 小 11,100円・中 21,700円 通学用品費 2年生以上 2,170円 校外活動費 全学年 実費 宿泊に伴う校外活動費 全学年 実費 修学旅行費 小6・中3 実費 通学費(距離制限あり) 全学年 実費 消耗品費 全学年 小 3,550円・中 5,750円 学校給食費 全学年 実費 医療費 全学年 健康保険の適用範囲内
● 就学援助利用率
全国平均を大きく下回る船橋市
04年度の利用率(利用者数)が、全国では12.8%(133万7千人)であるのに対し、船橋市では7.1%(2965人)でしかなく、この制度を利用していない市民が多く存在します。
市内の児童生徒の父母からは、「学校が窓口であると、申請しにくい。」など、制度運用上の問題を指摘する声があります。また、父母へ就学援助制度を知らせる文書内容が、他市と比較しても不親切でわかりづらく、周知方法の改善も求められています。
これまでも日本共産党は就学援助制度を利用しやすく改善することを求めてきました。今後も、保護者が利用しやすい制度に改善を行うよう、船橋市に求めていきます。
● 就学援助申し込み・問い合わせ先
★申し込み… 各学校にある申請書に必要事項を書いて学校へ
★問い合わせ先… 学務課 TEL:436−2858
■ 乳幼児医療費助成事業
入院費の助成が就学前までに拡充されます
千葉県が新年度予算で乳幼児医療費助成制度の対象者を拡大することがわかりました。
今回の制度改正は、入院に関するもので、小学校入学前までの子どもが一日以上入院した場合、「入院費の自己負担が一日2百円になる」というものです。8月から実施される計画です。
現在、船橋市では入院助成の場合、県制度に上乗せして3歳(県は2歳)までを対象としていましたが、県の制度改正にともない、船橋市でも制度が拡充されます。
また、通院助成についても船橋市は県制度に1歳上乗せし、3歳までを1回2百円の自己負担としています。
しかし最近では、就学前までの乳幼児医療費助成を実施する自治体も増えており、船橋市民からも議会陳情が繰り返し提出されています。
通院の助成年齢を就学前までに引き上げることや、2百円の自己負担をなくし完全無料にすることなど制度拡充に向け、これからも日本共産党市議団は力を尽くします。
■ 葬祭事業の縮小計画の中止を!
船橋市は葬祭事業として市民が万が一の不幸の際でも、安心して利用できるように、葬具の貸付と葬祭用品の頒布を行ってきました。経済的困難な方でも、市と相談しながら安価な葬儀が可能となり、喜ばれています。
ところが、新年度財政健全化を口実に葬祭用品の頒布をやめる葬祭事業の縮小を計画していることがわかりました。
この計画は市民に何も知らされておらず、市はその内容と影響を説明する責任があります。
日本共産党は市民から喜ばれてきた葬祭事業縮小計画をストップするため全力を尽くします。
■ シリーズ 憲法9条への思い
憲法を変える、それも、改定ではなく「新憲法を制定する」ということにして、どさくさ紛れに、第9条の「陸海空軍その他の戦力は・・・保持しない。国の交戦権は・・・認めない」という部分を無くそうという企みが進められている。
考えてみると、この第9条ほど力を発揮した条項は見あたらない。第11条、第19条、22、23、25、26、27条など、どれだけ「ないがしろ」にされてきただろうか。
その中で、第9条は、国際的には通用しない言い訳だが、「自衛隊は軍隊ではない」と政府に言わせ続け、「戦争をとめてきた」条項である。
政府の暴走を抑えてきた力を持っている。
9条を変えることは、政府を暴走させ、軍需産業の利益のために国民を犠牲にする、「戦争中毒」の国にさせることです。
憲法第9条をまもることは、国民の未来をまもることです。
市議会議員 佐藤重雄