2006年 7月 24日 NO.620
「交通政策」ありません!?イケアの開店で市内の南部は 交通マヒ!

 船橋市内では、これまでも交通渋滞は日常で、「なんとかならないの?」という声はどこでも聞かれる話です。
 交通情報でも、一時代前には「中野木交差点」「若松交差点」「日の出交差点」が名所になっていましたが、中野木交差点が立体交差になって少しは緩和されたようです。
 この度、市内浜町の人工スキー場跡地に大型家具店「イケア」が進出してきましたが、このお店に来るお客の車が殺到し、国道14号線、357号線とそれにつながる南北方向の道路は渋滞で「交通マヒ状態の日」が出現するようになりました。
 このようなことは、この大型店の進出計画が出されたときから「予測されたこと」で、地元では、そのための「交通体系をどうする」のか、とか「道路計画の変更」などを提言していたものです。
 ところが船橋市は、道路管理者は船橋市だが「交通管理者は警察なの」で、「何ともならない」ような態度をとり続けてきました。
 そして、議会で市長は「大変な交通渋滞で浜町のオートレース場に行くのに30分以上もかかってしまった」などと、自分の感想を述べただけでした。
 この答えのもとになった質問は、「船橋市は『交通政策』をもって、政策を進めた結果このような事態になったのか?」「それとも政策なしに進めてきた結果なのか?」という質問だったのです。

● 「交通政策は持っていない」これが事実 

 「交通政策が無い」から、大型店の進出や大型開発などの「人の移動に大きな変動が予測される」場合にも、人を「どう移動させるのか」「どのような交通手段を組み合わせるのが合理的なのか」「それをどのように誘導するのか」など、基本的なことがまったく検討されないため、「なるようになるさ」みたいな、無責任な話になってしまうのです。
 ここにも現れていますが、船橋市は市民の生活に密着した重要な課題で「緻密な政策と計画」を作らないで、仕事を進めてきたのが特徴です。
 例えば、商業地域にマンション、工業地域にもマンション、工業団地を造成しても「そこにもいつの間にかマンション」で、無秩序なまちになっているのも「根は同じ」なのです。

=市営住宅=
    ひどすぎる!!「親から子への承継を認めない」と通知


 昨年末、国土交通省は地方自治体に対し、次の指針を出しました。

@ 入居収入基準をこえた居住者に対する割り増し家賃の引き上げ
A 単身入居の年齢を50歳から60歳に引き上げ
B 名義人が死亡したときなどの使用承継を原則として配偶者以外認めない
C 入居選考での資産調査の強化と同意書の強要
D 少人数世帯になった場合の家賃値上げ

 この改悪の流れは今年の通常国会で自民・公明・民主・国民新党の賛成で成立された「住生活基本法」に連動するものです。
 船橋市は今年3月、市営住宅の入居者に対して「入居承継について承認できる同居者の範囲が変更されることになり、親から子への承継も認められません」との通知を出しました。
 千葉県や周辺市が承継について「今後、対象の範囲などを検討していく」としているのに、早々と船橋市は国の通知そのままを市民に押しつけました。市内には県営住宅等の公営住宅も数多くあり、「このような事務取り扱いは県や近隣市との連携が必要ではないか」との日本共産党質問に対し、「県及び近隣各市で組織する公営住宅連絡協議会等で十分研究しあう」と市の答弁がされました。
 中核市になると事務取り扱いについて国と直接やりとりができるようになり、政策が大きく変えられ、市民にとって不利益になる事務であっても、県や他市に先がけて実施されることになりかねません。
 国土交通省からの運用指針の実施については、各自治体の裁量に委ねられており、法的拘束力のないものです。問題の多い運用指針の受け入れを船橋市はきっぱりとやめ、不足している公営住宅をもっと増やし、居住者の安定を図るべきです。

県立高校の統廃合計画は撤回を

 7月19日、千葉県教育委員会は船橋西高校と船橋旭高校の統合を含む県立高校再編計画第3期実施プログラム(案)を発表しました。今回発表された計画(案)の要旨は表の通りです。今後、意見募集をおこなったうえで秋には計画を決定するとのことですが、日本共産党は統合計画の中止を強く求めます。
 船橋市は全国でも有数の激しい受験競争地域であり、市内の県立高校を減らせばさらに悪化させ生徒達を苦しめることになります。県教委は統合の理由を中学校卒業者数の減少や進路希望の多様化を理由にあげていますが、船橋市内の児童生徒数は減るどころか今後増える傾向です。生徒が減少すれば学校を減らすことより少人数学級など教育環境の充実につなげるべきではないでしょうか。
 意見募集や計画(案)の説明会が行われますので、市民のみなさん、地元の県立高校をなくさないでという声を是非上げてください。

対象高校 使用校舎 実施年度
船橋西
船橋旭
船橋西 2011年度
市川西
市川北
市川西 2011年度
松戸秋山
松戸矢切
松戸秋山 2011年度
布佐
湖北
布佐 2010年度

● 船橋市内の公立高校
市内公立高校数 1学年定員
12(市船含む) 3,120人(定時制含む)

● 市内子どもの年齢別人口
2歳 5,373人
4歳 5,340人
6歳 5,391人
8歳 5,023人
10歳 4,903人
12歳 4,760人
14歳 4,606人