2006年 9月 25日 NO.625
=9月議会=
■ マンションの耐震補強工事へ支援を
「マンションの耐震診断をやって、問題があることがわかっても、耐震補強工事は、お金がかかるから簡単にはできない。だから、診断もやらない。」
最近、管理組合の理事の方から、こんな話を聞きました。実際、多くの管理組合が、同じ問題を抱えているのではないでしょうか。
船橋市はこれまで、民間住宅に対する耐震補強工事については、「特定の方に助成するのは、納税者に不公平感が生じる。だから、助成制度の創設は難しい」として、工事費用への支援策を行ってきませんでした。
大規模地震の発生時、住宅が倒壊して道路をふさぐことになれば、避難や消火活動に重大な支障をきたすことになります。市には建物の耐震改修を促進する対策が求められています。
● 国土交通省が耐震改修支援策を拡充
国土交通省は来年度から、耐震改修を促進するための各種支援を行うことを明らかにしました。主な内容としては、
○旧耐震基準の建物を改修する場合、改修費用の3分の1を助成する
○住民間の利害調整を行うコーディネーターを派遣するなどです。
このような国の施策のもとで、船橋市としても支援策を行うよう、今議会で市の姿勢を質しました。
市は「今後の国の耐震化施策や補助制度の動向等を見極めながら、検討して参りたい」と答弁。消極的ですが、ようやく支援策を検討することを、明らかにしました。
■ 建設労働者の退職金保障を!
建設業退職金共済(略称・建退共)は、建設現場で働く人たちのために、「中小企業退職金共済法」という法律に基づき国が作った退職金制度です。
建設業の事業主が、建設現場で働く方々の共済手帳に働いた日数に応じて、掛金となる共済証紙を貼り、その労働者が建設業界で働くことをやめたときに、退職金を支払うという業界全体での退職金制度です。
公共事業では、この制度に加入することが、義務づけられています。8月25日、日本共産党市議団は、船橋市が東日本建設株式会社に発注した、「市営前原団地新築工事」現場の実態を調査しました。
「建退共制度」についての質問に対し、「61%」の方が「まったく知らない」と答えました。共済証紙が現場労働者には手渡されていない事態がありました。
このことについて質問したところ、市は「元請けは共済証紙を購入した。掛金収納書も届いているので、建退共に加入していることを確認していると答弁しました。
しかし、「共済証紙が現場労働者に渡されていないことが問題だ」と追及すると、「今後、前原団地工事を中心に証紙貼付の実態を調査し、(現場労働者に共済証紙が渡るよう)船橋市の請負工事の監督要領を研究していきたい」との答弁がありました。
日本共産党は市民の税金が公正に使われるよう、今後ともチェックしていきます。
■ 傍聴席
市長よりも?助役のほうが偉い船橋市政
船橋市が2分の1の株を所有する椛D橋都市センターは、本町スクランブル交差点にある「セントラルビル」の床をアイフルなどサラ金2社に貸し付けています。
日本共産党が4月に「アイフルが違法な取り立てを行い営業停止処分を受けた。違法行為を行うサラ金会社にビルの床を貸すことはやめるよう」申し入れたことに対して市長はどのような指示をしたのか質問しました。
藤代市長は「社長に解約できないかと申し入れたが、2年契約のためできないといわれた。それでもビルの看板は何とかはずせないか申し入れたが、それも大変な費用がかかるとしてできなかった」と答えました。一応、市長はそれなりの対応をしたことが語られましたが、その後、原助役(総務省からの出向)が答弁に立ち「サラ金に対する認識が違います(ので、解約はしない)」と答えました。
船橋市は、市長は解約が必要と思っても助役がそれを否定するという事態で、市長より助役が偉い構図になっていることがわかりました。