2006年 10月 2日 NO.626
=9月議会=

■ 民間建設物にもアスベスト対策費用が助成される方向
    

 船橋市の公共施設におけるアスベスト調査が実施され、現在、問題のある施設の封じ込めや除去の改修工事が行われています。
 今後は一般住宅や多数の市民が利用する「民間建築物に対する対策が必要ではないか」と9月議会で取り上げました。一般住宅にも屋根・壁・天井など、アスベスト建材がたくさん使用されていますが、多くの市民はどれがアスベスト建材なのか判断できかねます。
 専門家による分析調査や使用されていた場合の飛散防止対策などには多額の費用がかかります。
 「当市においても、市民が安心して健康な生活が送れるよう、助成制度や融資制度を実施すべき」と行政に求めました。
 船橋市でも「千葉市が実施している事業を参考に、来年度の予算編成作業の中で具体的に検討する」との答弁がありました。
 平成19年度から新事業として「アスベスト対策助成制度」が実施されるよう引き続き取り組んでまいります。
 
● 千葉市で実施されている助成・融資制度

助    成    制    度

融資制度

アスベスト対策

アスベストの
分析調査

アスベストの
除去等

中小企業対象
アスベストの除去

対象建築物

市内にある、住宅および多数の市民が利用する、アスベストを含んでいる可能性のある吹き付け材が露出している建築物

市内にある、住宅および多数の市民が利用する、アスベストを含んでいる吹き付け材が露出している建築物

市内にある、飛散性アスベストを含んでいる材料を使用している建築物

対象者

対象建築物の所有者および管理者

対象建築物の所有者および管理者

中小企業者

内容

分析調査に要する費用の3分の2以内
限度額は10万円

吹き付けアスベストの除去等に要する費用の3分の2以内
限度額は120万円

融資限度額=500万円償還期間=5年以内
融資利率=年3.1(全額助成)信用保証料=全額助成


 
■ 建緊急通報システムで介護する?いくら窮してもこんな答弁は×です

 介護保険制度が変わって、またまた負担が増え「どうやって生きていけばいいか」と悩んでいる方が多くなっています。介護保険ではどんなに介護度が上がっても使える金額は一月36万円までです。
 日本共産党への相談者の中には、介護度4で身寄りが無い方がいます。この方が生きていくためには、一日に夜間の見守りを含めて4回の訪問介護が必要です。
 ところが、介護保険できちん一日を安全にくらせるのは、デイサービスに行く2日と、もう1日4回の訪問を受けるだけでおしまいです。残った日は、食事の用意も、排泄の介助も受けられないのです。
 生きてゆくための必要最低限の介護を受けた場合の試算を市にお願いしましたが、月90万円程度は必要ということです。介護保険の限度額との差54万円が不足しているのです。この差額を負担できない人は「生きていけない」ことになります。
 人間の生存権をおびやかす福祉なんて有るはずもありません。「どうするのか」との質問に、市の答えは「緊急通報システムや介護用品の支給をしている」「あとはいろいろ組み合わせて・・・」というものでした。
 答えに窮して、その次に出てきた答えは「地域包括支援センターをつくったので、そこでコーディネートする」というものでした。
 でも、コーディネート(=調整)するにも「人という資源」が無いのです。これでは「無いものを、有るように言う」ごまかしです。

 ● 「措置制度との組み合わせ」以外に、道は無い!
 
 介護保険制度をつくる前は、「措置制度」と言って、行政が責任をもって介護を行っていました。その費用は当然税金で賄っていましたから、今のような残酷な話は生まれませんでした。
 介護保険にして国民の負担を増やし、税金からの支出を減らし、「介護は別」にしたから、こんなことになったのです。
 これを改善するには「措置制度と介護保険の組み合わせ」以外にありません。
 
■ 傍聴席

給食費の滞納で公明議員、「給与差し押さえを」「第3者機関に徴収委託を」
 
 9月議会の予算委員会。就学援助制度の利用が増えて増額補正が組まれていることに絡めて、給食費の滞納問題をとりあげたのが公明党の鈴木郁夫議員です。

 教育委員会が「滞納している保護者に対し学校がねばり強く働きかけ、滞納が減っている」と答弁したことに対し、「払えるのに滞納しているものは給料を差し押さえるとか厳しく対応を」「滞納対策は学校ではなく、民間の第3者機関を使って徴収を」と要求しました。子どもへの教育的な配慮も、滞納世帯がかかえる個々の事情についての考慮もなく、まるでサラ金の取り立てのような言いぶりはあきれるばかりです。

 滞納は放置するのでなく、子どもを介さず直接保護者に請求し納付を促すとともに、経済的に苦しい保護者には就学援助制度の活用で滞納にしないなど親身な対応こそ必要です。