2006年 10月 10日 NO.627
=9月議会=

■ 船橋市の習志野基地への新型パトリオットミサイル配備に反対する陳情が不採択に 

 9月議会には習志野基地へのPAC3配備見直しの意見書提出をもとめる陳情がだされました。
 8月に発表された07年度の防衛庁の概算要求では北朝鮮のミサイル発射を口実に「ミサイル防衛」システムの前倒し配備が計画され、07年中に航空自衛隊第1高射群(入間、霞ヶ浦、習志野、武山)にPAC3新型パトリオットミサイルが配備するものです。
 住宅密集地のど真ん中にある習志野基地にもかかわらず新型パトリオットミサイルを配備することは、この地域が「ミサイル防衛」の拠点となり住民を危険に巻き込むものです。「ミサイル防衛」は米軍の先制攻撃戦略の一部であり集団的自衛権を禁じた憲法違反です。またシステムも未完成で、ロッキードマーチンや三菱重工などの軍需産業の要求に従った巨額のむだづかいです。
 採決では日本共産党と市民社会ネット、無所属が賛成しましたが、公明党委員は「弾道ミサイル防衛」は専守防衛で憲法の枠内での整備と考える、自民党委員は北朝鮮問題があり抑止力必要で専守防衛のミサイル配備妥当と考えると述べました。反対多数で不採択となりました。
 新型パトリオットと隣り合わせに暮らすことになる住民の安全が黙殺されています。
 日本共産党は習志野基地へのPAC3配備を許さないため全力を尽くします。

■ 2006年10月6日(金)発行しんぶん赤旗より転載

 ビラ貼りで不当逮捕 千葉 住民ら抗議、深釈放

 四日午後三時半頃、千葉県船橋市丸山三丁目の路上で、「日本共産党議会報告会」を知らせるビラを電柱に貼ったことが軽犯罪法違反にあたるとして、男性二人が船橋警察署に逮捕されました。住民らが抗議するなか、同署は深夜になって二人を釈放しました。住民らはただちに「丸山ビラ貼り弾圧に反する会」を結成し、五日朝も約五十人が同署前で抗議集会を行い、送検しないよう要求しました。
 男性二人は、手書きのビラを電柱に貼ったとして、警察官に呼び止められました。その後、十二人の警察官に取り囲まれ、パトカーで連行されました。
 男性二人は、現場で氏名を名乗り、逃亡の恐れもなく、逮捕の条件がありませんでした。ところが、警察官は「身分証明書がなかった」「任意同行に応じなかった」との理由をつけて逮捕しました。
 逮捕直後から、同署前には約三十人の支援者がかけつけ、ハンドマイクや宣伝カーで「不当逮捕だ」と抗議しました。
 これに対し約二十人の警察官が門をふさぎ、説明を求めた家族さえ門の中に入ることを拒否。その後、弁護士五人が男性らに接見するとともに、同署に説明と釈放を強く要求し、午後十時四十分、男性二人は釈放されました。
 会は六日朝も、船橋警察署に抗議行動を行います。
 

■ 「談合」の疑いが強い工事契約(西部公民館)

 西部公民館の建て替え(児童ホームと老人憩の家が併設)にともなう建築工事請負契約の締結の議案が審査されました。
 契約の相手方は木村・利興特定建設工事共同企業体です。この入札に参加できる市内企業の数は23ありますが、「入札」に参加した企業体(JV)の数は3者でした。予定価格に対する「落札価格の率(落札率)」は限りなく100%に近い「99.65%」で、落札価格は6億5415万円となっています。
 日本共産党が再三にわたり入札制度の改善をもとめてきたところ、船橋市は「予定価格と最低制限価格(予定価格の80%)」を公表し、入札参加者が「郵便」で入札申込みをおこなうという入札制度を取り入れるようになりました。結果として、道路改良などの土木工事の入札については、最低制限価格と同額の価格を入れる参加者が何社もあって、「落札者」はくじ引きで決めるといったケースが出ています。
 しかし「建築工事」についての落札率は、この西部公民館の工事契約のように高くなっています。それは「県内企業」「市内企業」などで入札資格要件を満たす企業が極めて少なく、「談合」がしやすい条件があるからです。
 日本共産党は、西部公民館の建替え建築工事契約は「談合」の疑いが極めて強いものとして、「入札条件」を変更し、入札参加資格者を増やした上、「入札のやり直し」を求め「契約」に反対しました。
 ただ西部公民館をはじめ、老朽化した公民館の建て替えについては、住民要求の強いものであり、積極的にすすめるよう求めました。

■ 傍聴席

保守会派−−首相・閣僚の靖国神社参拝に賛成!?
 
  日本共産党の「内閣総理大臣および閣僚の靖国神社参拝中止に関する意見書」案に対する、議会運営委員会での意見表明です。

自由民主党:中村実議員
 「総理大臣が国民を代表してお参りすることは当然」
新風:神田廣栄議員
 「『他のアジア諸国や米国でも批判や懸念の声が強まっている』とは事実誤認。靖国神社は『A級戦犯を合祀し、過去の侵略戦争を肯定・美化する組織』とは、何をもって断定しているのか。」
緑清会:木村哲也議員
 「8月15日に参拝することに賛成している」
市清会:佐藤新三郎議員
 「各国・国民からも理解されるような参拝の方法を求めている」

 安倍内閣の発足に際し、アジアだけでなくアメリカからも、首相の靖国神社参拝や侵略戦争正当化の誤った歴史観の是正を求める声がでています。上記の議員は全く知らないのでしょうか?