2007年10月9日 No.651

●来年度からメタボリック重視の健診●
−自治体健診から医療保険者健診へ−

 これまでの健診事業は、さまざまな病気を早期に発見し、予防や治療に誘導するとされていました。 来年度からは、
メタボリックシンドローム(※)重視の健診を行い、健康指導をして、医療費を抑制することが目的とされました。
 現在の「基本健康診査」は市が40歳以上の市民全てを対象に行っていますが、来年からは「特定健康診査」と名称も変わり、それぞれの医療保険者に実施が義務付けられます。国保加入者は国保会計で、社会保険加入者とその家族は社会保険会計での健診事業となります。さらには「特定健診」での結果をもとに行う特定保健指導も保険者が実施することになります。
 これにより、2025年までに医療費8兆円削減しようとしています。健診制度が大きく変わることから、市民からは、受診ができるのか、内容についても不安の声が出されています。

メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満に高血糖・高血圧・高脂血症のうち二つ以上を合併した状態

市民の命を守り、健康増進の事業に!

 党議員の質問で、来年度からの健診・保健指導に関して次の点が明らかになりました。

40歳から74歳の国民健康保険加入者(保険料滞納者であっても)全員を対象にする。
生活保護受給者のうち、医療保険未加入者も国保加入者と同様とする。
75歳以上の方については、千葉県後期高齢者連合が各市町村に委託する方向。
市独自の上乗せ、検査項目については検討中。
日曜や休日の健診については実施の方向。
保健指導は市の保健師・管理栄養士により保健センターで実施。

 しかし、事業に係わる予算額及び財源については明確にせず、国等の補助金と保険料を充てると答弁しました。

●大神保町農地の盛り土が心配です!●

 二重川に隣接する大神保町の休耕田の埋め立て計画が進められています。
 田(約一万三千平方メートル) に約二万六千・の土砂を搬入、約2.5mの高さに盛り土し、畑にするとのことです。
 事業区域の土砂搬入路となる隣接農地も既に産業廃棄物ではないかと言われるものが不法投棄され、小高い山ができています。さらに道や水路も埋められてしまい、跡形もありません。この産廃の山を崩して新たな事業区域の埋め立て用土砂に使用されるのではないかと周辺地権者の方たちは心配の声をあげています。
 「市として耕作できる畑にさせる確証や見通しをどのように持っているのか」「搬入路となる隣接農地の違反転用についてどのように是正させるのか」との質問をしました。
 これに対し「廃棄物が含まれている場合は土砂の搬入は認めない」「既に違法な盛り土がされている件については詳細な現地調査、関係者からの事情聴取を行い、関係部局と連携を図りながら農地の復元に向け努力する」との答弁がありました。
 違反転用された農地を搬入路として使い、さらに新たな埋め立ては許されません。


監査委員は仕事をするな?
 船橋市議会議員の政務調査費に違法・不当な使い方があると、「住民監査請求」が出されたのが今年の4月でした。
 その中で5人の議員の使い方に「違法・不当と思われるものがあるので返還を求めるように」という監査結果が出されました。
 すでに4人は返還していますが、門田正則元議員は返還に応じていません。
 そこで、「訴えの提起」をすることを承認する議案が市長から提出されました。
 ところが、これについても3人の議員から「監査委員は住民からの請求を棄却すべきではなかったか」とか、「この議案は継続審査にして勉強したい」などという意見が本会議や委員会で述べられました。
 この意見は「監査委員がきちんと調査して不法・不当と判断したことはけしからん」ということではないでしょうか。
 継続審査にするということは「門田氏本人が公の場で説明をする場を先送りにして、当面口封じしてしまえ」ということになります。
 いずれにしても「使途の適否」 は、争いがある場合は法廷での判断に委ねるしかないのですが、 そのことをどう考えて発言しているのでしょうか。