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市長選後初議会で論戦
藤代
市長 「厳しい結果、市民の声を真摯に受け止める」 |
日本共産党は「市長選の結果は、6割が批判票で市政の変化を求めている。市長の公約は具体的な提案がなかった。環境団体、船橋教職員組合、千葉土建などからの公開質問状に対しても前向きな回答がなく、任期中に何をするか不明である。市民団体からの要望に応えるべき」と質問しました。市長は「批判など市民の声はしっかり受け止めたい。公開質問状の回答は現状を説明したもので、要望を切り捨てるものではない」と答え、今後に含みを持たせました。
■核兵器廃絶へ オバマ演説/志位書簡
「それぞれの立場からの取り組み重要」
今年4月プラハで米オバマ大統領が、広島・長崎への原爆投下の責任に触れ、「核兵器絶をめざす」と演説しました。
この演説に対し、日本共産党の志位和夫委員長からオバマ大統領へ手紙で「核兵器廃絶への国際条約締結をめざし、イニシアチブを発揮してほしい」と要請しました。これに対し米政府からも公式の返書が届きました。この書簡のやりとりについての感想と来年のNPT(核不拡散条約)会議に船橋市として核兵器廃絶への意志を表明することについて質問しました。
市長は、「オバマ演説はすばらしい。志位委員長の書簡と米政府の返書も読んだが、驚きを感じた。核兵器廃絶や世界平和へそれぞれの立場から取り組むことは良いことだ。NPT会議への取り組みは、今後検討したい」と答えました。
■施設修繕業務 一層の拡充を要求
市は、09年度予算で市内の中小業者への緊急経済対策として「施設修繕事業5000万円」を計上し、7月までに執行されました。
市から注文をもらった業者からは「地元の学校の塗装の仕事が来た。校長先生も喜んでくれるのでやりがいがある。いい仕事をしたい」と大変高く評価されています。
日本共産党は、「追加の補正予算を組んで市内業者支援を強めること」を求めました。市は、「修繕事業として198件、4999万円を決定した。7月で修繕工事は終了するが、契約差金が600万円ほど出たので追加注文したい」「追加の補正予算を組んでの事業拡大はやらない」との答弁でした。
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市長公約の『三番瀬のラムサール湿地登録』
近隣市の意向ばかりを気にした取り組みでいいの? |
市長は前期から引き続き、『三番瀬のラムサール湿地登録』を公約に掲げ当選しました。数年来の案件でもあり、次期2011年の湿地登録会議に向けての取り組みが問われます。
■市川市は「湿地登録」抜きの要望書を提出
これまで船橋市は「近隣市との連携を重視し、情報収集に努める」との答弁を繰り返し、公約を棚上げしてきました。一方で市川市は、市長自ら新知事に対し「従来の手法にとらわれず干潟の再生や護岸改修の早期完成を実現してもらいたい」との要望書を提出し、マスコミでも報道されました。この中には「湿地登録」が触れられていませんでした。
■船橋市は独自に意向表明を!
「登録推進」の立場を表明していた森田千葉県知事に対し、登録推進を内容とした要望書を提出し、船橋市の意向を伝えることを求めました。市長は「そう急かさないでほしい」との答弁で、積極的な姿勢が見られませんでした。
船橋市は、市川、松戸、鎌ケ谷の3市と共同で行った合併・政令市「研究」のパンフレットと広報ふなばし特集号を相次いで発行しました。
福祉費の増大と公共建築物の更新需要で財政危機になる.としていますが、自ら行った推計でも船橋市の財政は将来黒字に転じることになっています。船橋駅南口の再開発事業に巨額の税金投入を行ってきたような、これまでの放漫な財政運営を改めれば十分乗り越えていけることは明らかです。
「政令市移行で35億円の余剰が生じる」としていますが、政令市になれば県の道路建設の借金と県単独事業の負担が覆いかぶさってきます。パンフや広報では、こういう都合の悪いことはすべて「算定困難」「試算の対象外」としています。日本共産党は市長に対し、「市民を騙す宣伝はやめろ」と強く求めました。
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市民負担増・福祉切りすての合併・政令市移行を許すのかどうか、これからがいよいよ正念場です。
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