2009年8月3日 No.696

◆被爆国として九条を持つ国として、核兵器全面禁止のイニシアチブを!


飯山満区画整理事業は見直しを!
巨額の税金投入は許されない

 いま船橋市が進めている飯山満土地区画整理事業は、巨額の税金投入が見込まれる「危険な事業」になっています。
 このまま放置しておけば25億円とも50億円ともいわれる税金を投入しなければ終われない状況です。
 この事業は、東葉線の利用者を増やすという目的の開発で、「国の押しつけ」とも言える事業です。
市長も、国から「(人口の)貼りつけがやってないじゃないか」と間接的に言われたと答えていることでも明らかです。

「見直しは必要」と建設局長

 区画整理事業の見直しと、計画区域内の都市計画道路3・4・27号については、別建の財源を確保して整備を進めるべきだと求めました。質問に答えて建設局長が見直しについては、「今必要なことだと考えている」と答え、さらに「できるだけ国からの財源を確保できるような事業計画を練る取り組みをしてまいりたい」とも答えました。
 
 また、東葉高速鉄道株式会社についても、「市民負担解消のために、『公式の場』で国に債権放棄を迫る」などの努力をするべきだ、との質問に「私どもも東葉高速から手を引いても」と考えた、と市長が述べているように、東葉高速鉄道株式会社に対する船橋市の対応は、もう一度検討することが必要です。
 このまま、市民の税金を投入し続けることは許されません。



 

親会社京成電鉄の負担で
高過ぎる北総鉄道運賃の引き下げを

 来年度の成田新高速鉄道の開業に向け、沿線住民からは「この機会に高すぎる北総線の運賃を引き下げてほしい」との声が大きく上がっています。
  日本共産党は国土交通省・千葉県・京成電鉄への申し入れ等に取り組んできました。この中で成田新高速鉄道と北総鉄道の運賃体系が異なる二重運賃はあり得ないこと、北総鉄道の運賃は引き下げの方向で考えていることが明らかになりました。
  北総運賃を引き下げるために、千葉県が沿線自治体(6市2村)にどのような提案をしてきているのか、さらに成田新高速鉄道の事業収支計画や線路使用料収入を見込んだ北総鉄道の長期経営見通しなどが示されているか等の質問を6月市議会でしました。
  市からは「4月24日に開催された副市長クラスの会議において、千葉県から北総鉄道の運賃見直しの方向性について具体的な提案がされている」と左記事項が答弁されました。
■条件として
○運賃値下げを成田新高速鉄道の開業時期に合わせて実施する。
○運賃の平均値下げ率を5%以上とする。
○全線で通学定期の割引率を引き上げる。
○5年後には見直す。
■内容として
○県と都市再生機構が各々実施している無利子貸し付け53億円のうち15億円を出資に振り替える。
○値下げ率を5%とした場合、沿線6市2村で3億円、5年間で15億円を負担する。
○京成電鉄には線路使用料等による負担、北総鉄道には 自助努力を求める。

  また、成田新高速鉄道の収支見通しは直近のものが示されていないことや、京成電鉄が北総鉄道に支払う線路使用料が明らかにされていない等の答弁がありました。

税金投入を押し付ける県のやり方は無謀

 北総鉄道運賃引き下げの原資に船橋市民の税金を投入する妥当性を判断ができるまともな資料さえ提出されていない中で、沿線6市2村に税金投入を押し付けてくる県のやり方は無謀であり、到底市民の合意を得られるものではありません。

負担は 北総線使用で利益膨らむ 京成電鉄に

 北総鉄道の最大株主は50%を出資している京成電鉄ですが、この会社の内部留保は昨年度60億円もふえ726億も抱え込んでいます。京成電鉄が北総鉄道の上を走る成田新高速を運行すれば、さらに大きな利益が見込まれます。膨らむ儲けを北総への適切な線路使用料や、場合によっては吸収合併などに充てて、高過ぎる北総運賃を京成並みにすることも可能であると日本共産党は提案しました。
 市も「京成電鉄の負担が明らかにされず、北総鉄道の将来的な経営見通しの検証もされていない現状において、財政支援を行うというのは市民の理解を得ることが難しく、賛同いたしかねる」との考えを示しました。