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年4〜5回しか使わないオーロラビジョン更新に
1億8千万円!? 船橋アリーナ |
船橋アリーナ(総合体育館)のオーロラビジョン(大型映像装置。写真)を1億8千万円かけて更新するという補正予算が9月議会に提案されました。財源は、自公政権時代の「経済危機対策臨時交付金」1億3713万円と市の一般財源4287万円。この設備は年に4〜5回しか使われておらず、外部監査人からも「低稼働設備だ」と指摘されていたものです。
日本共産党市議団は、「オーロラビジョンがなくても競技は見られる。この際こういう無駄な設備の更新はやめにして、この一般財源4300万円はより緊急性の高い他の施策にまわすべきではないか」と質しました。
市は、「大型映像装置2台が生み出す鮮明で迫力のある画質は臨場感にあふれ選手や関係者、観客の感動を呼び会場と観客席の一体感を作り上げる」などとメーカーのセールスマンのような答弁に終始。「今後広く利用者や団体に周知して新たな利用者の掘り起こしと拡大に努める」などとのべ、利用者を無理やり「掘り起こ」さなければ稼働率が上がらない設備であることを自ら露呈しました。
■今議会に提案された補正予算
この他今回の補正予算には、防災備蓄倉庫の整備、6駅(下総中山、東船橋、三咲、高根木戸、滝不動、飯山満)のエレベータ設置、小中学校の教職員用ノート型パソコン1052台・教室用デジタルテレビ1700台の購入など、国の「緊急経済危機対策」費を見込んだ各種の事業が盛り込まれています。
補正予算案は9月24日の予算委員会での審議・採決を経て、29日の本会議で採決が行われる予定です。
海老川上流域特定区画整理事業は、土地所有者が主体となる組合施行として進められようとしています。農地約80ヘクタールを宅地化し、市開発計画に位置づけて、既に1億円を越える税金がつかわれてきています。
都市農地は、新鮮で安全な食糧の供給、防災機能、ヒートアイランド緩和、地下水涵養など重要な機能を持ち、多くの市民が、存続を願っています。こうした点から、宅地化をやめ、農地を守る政策に切り替える必要があると指摘しました。
市は「水と緑のまちづくりを目的とし、宅地供給を目指すものではない。」と答えました。しかし、計画案は宅地供給をめざすものとなっています。答弁はこれをごまかすものです。
■「宅地供給は、積極的意義が見いだせない」と報告
船橋市の委託を受けた鞄本都市総合研究所が、この開発計画について、「これ以上区画整理事業を実施して、市街地を拡大する積極的な理由は見いだせない」と指摘しています。「この報告に従って、この計画は中止すべきではないか」と質問しました。
市は「地権者の同意を前提に、事業化を図ってゆきたい」と答えました。宅地供給の意義は見いだせないとの指摘を無視し、開発をつづけるのは、ゼネコンの仕事づくりとしか言いようがありません。
■東葉線新駅費用は誰が負担するのか
この計画の前提となっているのが東葉線の新駅設置です。駅新設には、40から50億円の建設費が必要になりますが、誰が負担するのか質問しました。
「駅の建設費については話し合いをしていない。区画整理事業の熟度にあわせて検討してゆく」と答えがありました。市の姿勢は、とにかく開発計画をまとめ、それにあわせて、駅の費用負担を考えるという無責任さが明らかになりました。
■そもそも事業が不可能では?
区画整理準備組合が、作成した事業計画案では、総事業費が371億円で、財源の内訳は、公費負担金138億円、土地売却処分金が233億円となっています。減歩率は、45%です。無理な計画で、最後に際限のない、税金投入にならないか質しました。
船橋駅南口再開発と同様、莫大な税金投入を予定しながら財政の見通しを議会や市民には明らかにしないまますすめ、最後は、市が尻拭いをするやり方と変わらないと感じました。
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