2010年8月30日 No.722

◆普天間基地の即時・無条件撤去を!

船橋市 36億円の普通交付税が交付決定

 政府は、7月23日、2010年度の普通交付税(※1)の交付額を決定しました。
  船橋市は昨年まで、普通交付税の不交付団体でしたが、今年度は、税収の落ち込みに加え、政府の基準財政需要額(※2)の上乗せがあり、36億円が交付されることになりました。9月と11月に分けて交付されます。
  36億円の交付税は、2010年度予算で予定していなかった収入です。この新たな財源をどう活用するのか、9月議会で市長からの提案は予定されていません。

削った予算をもとにもどし国保料引き下げ、高齢者福祉充実へ

 市長は、2010年度予算で、「税収が減る」「高齢者が増えて支出が増える」と、国民健康保険料の一人9500円の引き上げ、高齢者福祉サービスの削減を強行しました。
  9月は、各地で敬老行事が催されます。敬老行事補助金の対象が70歳から75歳に引き上げられ、補助金が削減されたことで、各町会・自治会では、招待する対象者を減らしたり、参加費を徴収するなど大変な苦労をされており、行事開催に大きな支障をきたしています。
  今年度予算では昨年に比べ、高齢者福祉サービス2億1千万円、国保会計繰り入れ12億円が削られています。この2つを元にもどしても14億1千万円です。36億円の交付税でおつりが出ます。
  9月議会が2日から始まります。
  日本共産党は、国民健康保険料の引き下げ、敬老行事補助金を70歳からにもどす、また、子どもたちへのヒブ・肺炎球菌ワクチンや、子宮頸ガンワクチンへの公費助成の実施等々を市に求めていきます。
※1 普通交付税
    基準財政需要額に対し、財源不足を補う額として算定され交付される。
※2 基準財政需要額
    各自治体が標準的な水準で行政を行うために必要な費用を算定したもの。

三番瀬のラムサール条約登録
「全体の登録が困難な場合は船橋地域の登録を目指す」

 三番瀬再生会議のワーキンググループからラムサール条約登録に関する報告書が提出されました。報告書では、「2012年に実施される次回締約国会議における登録を目指すためには、2010年度中に、関係者の合意形成を前提とした地元としての明確な意思表示を行う必要がある。そのため、2010年度中に、まずは、三番瀬全体での登録を目指すために努力をするとともに、これが困難である場合には、船橋地域の登録を目指す」とされています。この登録が実現できれば、船橋市長公約や船橋市議会決議が具体化され、市民による賢明な利用が約束されます。

県民の力で埋めたてストップ その後の三番瀬

 2001年の県知事選挙で三番瀬の埋め立て計画が白紙に戻され、三番瀬は千葉県の再生会議において議論がなされてきました。ラムサール条約への登録についても話し合われ、ワーキンググループにおいて、前出の一定の結論が出されてきました。

2012年のラムサール条約 締約国会議での登録を!

 国内ではこれまで、三番瀬を含む54ケ所の登録候補地の選定が行われ、現在国内37ケ所がラムサール条約の登録湿地となっています。
  国は次期締約国会議に向けて、2007年に閣議決定された「第三次生物多様性国家戦略」で世界的な気候変動による生物の危機を回避する戦略の一つとして、10ケ所の登録を目指しています。
  船橋市は自然環境を豊かにする世界の流れにそい登録への意思を固める時をむかえたことになります。

■ラムサール条約とは?■

 「特に水鳥の生息地等として国際的に重要な湿地及びそこに生息・生育する動植物の保全を促進することを目的とした条約」です。水鳥の生息地としてだけでなく、私たちの生活環境を支える重要な生態系として、幅広く湿地の保全・再生を呼びかけるとともに、産業や地域の人々の生活とバランスのとれた保全を進めるために、湿地の「賢明な利用(Wise Use/ワイズユース)」を提唱しています。千葉県では、習志野市の谷津干潟が1993年登録されています。

9月2日から始まる議会の日程