2011年5月23日 No.741

◆震災からの復興・原発事故への対応に全力を!

学校や保育所の校庭や園庭は大丈夫?
市内の放射能調査を行うよう視聴に申し入れ


日本共産党船橋市議団は5月13日、船橋市長に対し市内の放射能汚染調査を行うよう申し入れを行いました。

 福島第一原子力発電所の事故による放射能流出で、千葉県内でも水道水の放射能汚染が検出されたり、柏市、流山市、松戸市などで高い放射線量が測定されています。市内の汚染状況がどうなっているのか、とりわけ学校や保育所・幼稚園、公園など子どもたちの使用する施設の実態が心配されます。
 申し入れでは、
@公共施設や子どもたちが集まる場所の放射線量を測定し、データを公表すること。測定は地表から1・5メートルの位置だけでなく地表に接近した地点でも測定すること。
A学校給食の食材や水道水、下水や終末処理場の汚泥の放射能についても測定し、公表すること。
B放射線量が高い校庭や園庭、公園などの除染をはかること。
C放射能汚染対策について必要となる費用は、第一義的には東京電力に、そして最終的には認可した国に責任があることから、国にも負担を求めること。

 申し入れに応対した副市長は「測定することはやぶさかではないが、測定結果の公表をどのようにするのか、市民を混乱させたくないので検討させてほしい」と答えました。
市議団は速やかな放射線調査や対策を求め、引き続き働きかけを行っています。

消防署、ポンプ車、救急車、消防職員が足りない!


 人口や建物及び出動の状況等に基づく国の基準に対し、船橋の消防力が表のように不足しています。日本共産党は、市民のいのちと財産を守る消防力の充足・強化に引き続き力を尽くします。

消防


震災の経験を生かして自然をいかした「市民の憩いの場」へふなばし三番瀬海浜公園


 広い干潟での野鳥観察や潮干狩りなどでにぎわってきた「ふなばし三番瀬海浜公園」は、現在、東日本大震災で被害を受け、休園中。年間10万人以上が利用する市民の憩いの場として一日も早い復旧が望まれますが、度重なる余震や想定される大地震に備えての安全対策はどうなるのでしょうか。

「復旧」だけで大丈夫か

 園内の通路や屋外トイレ、管理事務所周辺は、液状化で大量の砂が吹き出し、流水プールやウォータースライダーは沈下して地面に大きな亀裂が出来ています。テニスコート、野球場、芝生広場、遊歩道では液状化による沈下で地割れや変形が発生。園内で大量に噴出した砂は約20003mで、4トントラック900台分にものぼります。
 市は、「園の復旧に対する国の補助対象は原形復旧する部分だけと考えられる。同じ場所に同じものを建てるだけでなく、今後の安全対策を行えば、その部分は市が単独で事業を行うことになるのではないか」との見解です。
 プール部分をのぞき、復旧予算は全体で約5億円の見通し。市民が安心して利用できるために、市がどこまで安全対策を行えるのかが問われます。

自然をいかした公園

 公園全体が埋め立て地に立地していることから、余震などがあれば今後も液状化は避けられないと考えられます。
 人工的な構造物を増やしたり、施設を元に戻すのではなく、より自然に近い形での復旧がもとめられるのかもしれません。
 人間が立ち入らなくなって約2ヶ月。現在の三番瀬は、多くの野鳥がにぎわう「野鳥の楽園」となっています。自然の力強さこそ、市民にとって貴重な財産ではないでしょうか。

段差 液状化
▲流水プールの段差、プールサイドとの段差は20cm程度、水も少なくなっていることから、プール自体に亀裂が入っているとみられます。 ▲人工海浜部分。全面的に液状化してしまい、至る所に地割れが発生しています。