■ 待機者を解消する介護保険計画へ
船橋市は来年度以降の介護保険料や特別養護老人ホームの整備数などが盛り込まれる介護保険計画を策定中です。12月には計画案を公表し1月にパブリックコメント、3月に最終決定となります。
今年の7月1日現在、船橋市内の特別養護老人ホームの待機者は847人にのぼり、特別養護老人ホームの増設は切実な要求です。策定される介護保険計画に必要なだけの特別養護老人ホームの整備数が盛り込まれるかどうかが、特別養護老人ホームの入所に大きく影響してきます。
策定委員会の資料では特別養護老人ホーム必要整備見込み量は左上の表のように算定されています。
来年以降3年間の増加を見込んだ予測人数は625人で、現在整備中の特別養護老人ホーム229床、市内の特別養護老人ホームの利用率が89・9%などを勘案すると増床必要数は400床となるというものです。
子ども世帯と同居している要介護3の待機者は必要数に見込まれていないことや、空きがなくやむなく市外に入所している実態を考えるとこの必要整備数では待機が解消できません。
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平成23 年7 月1 日
待機者数 |
3 年間の増加を
見込んだ予測 |
3 年間の
必要整備数 |
要介護4・5 の待機者と
独居・老老世帯に属する
要介護3のうち居宅の待機者 |
516人 |
625人 |
400人 |
その上、介護保険計画を検討する策定委員会では、船橋市の部長が「特別養護老人ホームを建設すると保険料にはねかえり、値上げになる」と特別養護老人ホームの建設を抑制する趣旨の発言がおこなわれ整備数を100床、300床など低くすることも狙われています。
「特別養護老人ホームを増やすと保険料が値上げになる」といいますが、市の算定でも特別養護老人ホーム100床の整備で増える保険料は月額20円、年額239円です。1000床整備すると月額200円、年額2390円の負担増になると試算していますが、待機者解消を保険料ですべて賄うというのは誤りです。高齢者の不安をなくすために は待機者解消のため一般会計からの繰り入れを考えることも必要です。
特別養護老人ホームを増やすと保険料が上がると脅すのは許されません。 |