2004年 8月30日 568号
来年の介護保険見直し
−政府は「公平」を口実に、国民への負担増−
介護保険制度は5年ごとに制度の見直しが行なわれ、来年は見直しの年にあたります。初めての見直しで、その中身は国民が求める負担の軽減や制度の充実につながるでしょうか?
サービス利用率は上限の4割程度
介護保険では、現在も「保険料の負担が重い」「利用料が高くて、サービスを受けられない」などの声が寄せられています。現在の介護サービスの利用状況は低いままで、「保険あって、介護なし」の状態が続いています。
実際に利用されているサービスは、利用限度額に対して4割程度。2002年に要介護認定を受けた人は332万人でしたが、利用者は254万人で、認定を受けてもサービスを利用していない人がいます。
ある在宅介護支援室の調査によると、介護保険利用者のうち、年金が月額5万円未満の方が43%です。これでは利用料が払えず、サービスを受けたくても受けることが出来ません。
誰もが安心して受けられる介護保険にするためには、国の責任で低所得者への支援を行なうべきですが、政府はまったく正反対のことを検討しています。
施設利用者に「ホテルコスト」を負担させる?
今年5月の財政制度審議会では、施設ではホテルコスト(家賃・光熱費)や食費が保険として給付されるのに、在宅では給付にならない。だから、施設のホテルコストや食費も、利用者から全額自己負担させるべきだ、と検討されています。
保険料を20歳代から?利用料2〜3割に?
さらに、医療制度にあわせて、保険料の徴収年齢を現行の40歳から20歳代に引き下げることや、利用料の負担を現行の1割から2〜3割程度に引き上げることも検討されています。
これでは、負担ばかり増え、利用したいサービスが受けられなくなります。
財界主導で、見直しを検討
結局、政府の関心事は、国の社会保障に関する「費用の抑制」が大きなテーマです。
その背景には、日本経団連が出した「介護保険制度の改革についての意見」があり、検討の内容はほぼこの内容に沿ったものになっています。
国庫負担の引き上げこそ必要
今年4月、介護保険料・利用料の減額や免除を実施している市町村は、3年前の6倍の841団体にまでのぼっています。全国市長会の意見書でも「国が実施している低所得者対策は十分でない」と、見直しを求めています。
現在、介護保険の国庫負担分は費用全体の25%ですが、介護保険の導入前の「高齢者介護に対する負担」は50%でした。これを元に戻せば、保険料や利用料の負担が軽減され、誰もが安心して受けられる介護保険にすることができます。
日本共産党は、国の責任で、社会保障にふさわしい介護が実現できる、本当の改革が実るように、今後も力を尽くします。
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−日 程− 9月6日(月)開会 市長から提案の説明があります 9月10日(金)議案質疑 市長から提案された議案について会派ごとに質疑します。 日本共産党から高橋忠議員が質問予定です。 9月13日(月)〜17日(金)一般質問 日本共産党から、石川、伊藤、岩井、金沢、佐藤、関根の 各議員が質問予定です。 9月22日(水)各常任委員会 総務、健康福祉、建設、市民環境経済、文教の5つの委 員会で議案や陳情などについて議論し、委員会として採 決を行います。 9月24日(金)予算特別委員会 補正予算などについて議論します。 9月29日(水)閉会 議会全体の議論をふまえて、議案や陳情などを採決しま す。 お知らせ ☆「陳情」・「請願」の受付は、9月3日(金)午 後5時まで です。 ☆9月議会では、前年度の決算について『決 算特別委員 会』がつくられ付託されます。 |