ミニにゅうす 1075号 2024年4月1日
船橋市の震災対策の改善を!
能登半島地震から3か月。本市の震災対策を日本共産党は3月議会で取り上げました。東日本大震災の後、船橋市は地震の被害想定を見直し(2018年)、地震防災戦略を策定しています。千葉県北西部直下地震(マグニチュード7・3)を想定したもので以下、主な内容です。
〇住宅等の耐震化率89%を95%に
〇家具の転倒防止対策や各種落下物対策の推進
〇消防・防災訓練参加率向上による初期消火率の向上
〇感震ブレーカーの設置促進
また、市内24地区ごとに『地区別防災カルテ』がつくられました。
『地区別防災カルテ』は地震の揺れや火災の被害の度合いが色分けされた地図と、地域課題など市民の防災対策に活かすべき重要な情報が記載されています。
ところが、これは水害のハザードマップの様に全世帯に配布されず、市ホームページの記載も分かりづらく活かされているとは言えない状況です。また、この『カルテ』の積極的な周知を求めたところ、市は「ホームページ等で検索しやすい工夫をしたい。広報ふなばしで紹介していきたい」と答えました。
減災対策の取り組み状況は、「住宅の耐震化率が平成29年度89%から令和2年度93%に、防災訓練の参加者数ピーク時8800人から令和5年度4656人に、感震ブレーカーの設置数20・1%から19・7%、転倒防止対策は未掌握」「転倒防止金具の設置補助については全国の中核市を調査中」という答弁がありました。
また、避難所の備品の食料はクラッカー、アルファー米と水が備蓄されていますが、湯を沸かすカセットコンロややかん、どんぶり、箸スプーンなど温かいものをとるための備品がなく改善を求めたところ、「災害時に必要となる備蓄品の新規拡充は検討したい」との答弁でした。
低所得者ほど負担重い介護保険料
国庫負担増と一般財源投入で引き上げ撤回を
船橋市議会は3月22日、今年度から3年間の65歳以上の高齢者の介護保険料引き上げについて、自民・公明・民主などの賛成多数で可決しました。日本共産党5名と無所属2名が反対し、民主の1名が採決時に退席しました。
保険料の基準額(第5段階)は、月額5400円から6600円に上昇します。影響額は3年間で69億円、物価高騰に苦しむ市民へのさらなる打撃です。
介護報酬の連続削減、1割負担の利用料の2割・3割への引き上げなど、改悪が連打されてきました。
一方でサービスの利用が増えたり、介護職の労働条件を改善したりすれば、ただちに保険料・利用料の負担増に跳ね返ります。船橋市の保険料基準額も当初2850円でしたが、今や2倍超です。その負担割合は低所得者ほど重く、第5〜7段階では所得の1割にもなります(グラフ参照)。
保険料の高騰を抑えながら制度を充実させるには、公費負担の割合を大幅に増やすしかありません。日本共産党は、介護保険の国庫負担割合をただちに10%引き上げ、将来的に国庫負担50%(公費負担75%)に引き上げることを提案しています。財源は消費税ではなく、①富裕層や大企業への優遇を改める税制改革、②国民の所得を増やす経済改革で確保します。
共産党は3月15日の船橋市議会予算決算委員会でそれを紹介し、国に数字を挙げて具体的な改革を求めること、当面は市の一般財源を投入して保険料を据え置くことを求めました。
市は「一般財源の投入は不適当だと国が述べている」と回答しました。しかし介護保険法令上は、一般財源の投入を禁じる規定や制裁措置はありません。
海老川上流地区開発に巨額の市費を投じながら、市民生活に冷淡な市長の姿勢は許されません。いのちと暮らし第一の市政に転換が必要です。
船橋市中央公民館