ミニにゅうす 1083号 2024年7月29日

物価高騰と熱中症から命守る船橋市に
日本共産党市議団が要望書提出

 日本共産党船橋市議団は7月23日、船橋市に「物価高騰と熱中症から命を守る対策についての要望書」を提出しました。杉田副市長が応対し、「できるだけ早く回答する」と答えました。住民の命と暮らしを守る防波堤としての役割が強く求められます。
 現在の物価高騰は、アベノミクスの「異次元の金融緩和」による異常円安や、大企業の便乗値上げによる「強欲インフレ」がもたらした人災です。生活保護利用者などから困窮を訴える声が相次いでおり、政治が責任を果たすことは急務です。
 また、今年も酷暑が見込まれますが、エアコンの電気料金を抑えるために使用を控える事態の広がりも懸念されます。経済的理由でエアコンの設置・購入自体が困難な方も少なくありません。船橋市はクーリングシェルターを官民58ヶ所に開設しています(7月1日現在)が、そこへの交通費が負担できないとの声もあります。
日本共産党市議団の要望書の概要は以下の通りです。

  • 市として独自に生活保護利用者や低所得者など支援が必要な方々を対象に、現金給付事業を行うこと。対象を世帯ではなく個人にすること
  • 生活保護利用者、低所得者などが省エネエアコンを自己負担なく購入・設置できるよう助成すること
  • 生活困窮者への食糧支援を、市が主体となり緊急に行うこと
  • クーリングシェルターについて、▽のぼり旗の設置で目立たせる、▽公民館の空き部屋や茶華道センターなどの活用、▽民間シェルターの増設とベンチ・給水機の設置、▽町会・自治会館の活用と市による経費負担、▽防災無線での周知
  • 生活困窮者を対象とした「くらしの相談会」開催
  • 中小零細事業者の固定費への支援
  • 国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療保険の各保険料に対する「物価高減免」
  • 税金や公的保険料などの滞納対策にあたり、生活を圧迫する分納の約束や差し押さえは行わないこと
  • 市立小・中・特別支援学校の給食費の完全無償化

新湾岸道路計画で危惧される三番瀬の自然環境

 現在、国土交通省は市川市の外環道高谷ジャンクション周辺から、千葉市の蘇我インター周辺並びに市原インター周辺までの湾岸部に、多車線の自動車専用道路の新湾岸道路を整備する計画を進めています。すでに千葉県や船橋市など関係する自治体が参加した新湾岸道路検討会準備会が開催され、今後はルートや構造を検討するための有識者委員会を国土交通省が設置すると報道されています。
 新湾岸道路はルート上に三番瀬(船橋市地先の干潟)があり、三番瀬への影響は避けられません。自然保護団体が繰り返し、市や県に三番瀬の保全を要請しています。日本共産党も三番瀬の自然環境を新湾岸道路の建設で壊してはならないと議会でも繰り返し取り上げてきました。船橋市長は「三番瀬は次の世代に伝えていく大事な自然、最優先にする」と答弁し、関係する会議でも三番瀬の保全を主張してきました。現在、国土交通省の新湾岸道路の基本方針には「三番瀬再生計画との整合性を図る」が盛りこまれましたが、予断を許さない状況です。
 かつて第2湾岸道路の建設のため三番瀬の埋め立てが計画されましたが、住民の反対運動で中止させた経過があります。新湾岸道路は第2湾岸道路と同じルートです。豊かな自然環境の三番瀬を守り、次世代に手渡すためには市民の力が欠かせません。

夏休み、三番瀬に行ってみませんか?

 干潟では無数のカニや、夏の鳥たちが迎えてくれます。写真はカムチャッカ半島などで繁殖して冬を三番瀬で過ごすミヤコドリのうち、若くて繁殖地に戻らず三番瀬で夏を過ごしているミヤコドリと、ウミネコ。これからコアジサシやダイゼン、メダイチドリ、キョウジョシギなどたくさんの鳥たちが集まってきます。