ミニにゅうす 1080号 2024年6月24日

地元生徒の大切な受け皿
県立高校の統廃合は中止を

 千葉県教育委員会は、中学生の減少を理由に2001年に「県立高校統廃合計画案」を公表し、その後3期にわたって県立高校の統廃合を進めてきました。
 2022年に「実施プログラム」を決定、2024年5月8日には統廃合の対象校名(7校)をあげて「地域フォーラム」開催を公表しました。
 「地域フォーラム」の目的は、「対象校において、地域における今後の学校のあり方を学校関係者等から聴取する」とされています。しかし、「地域フォーラム」に参加できるのは限られた関係者のみです。
 対象校のうち、3校(豊富高校・船橋北高校・八千代西)は船橋市北部の2校と隣接する八千代西で地域が集中しています。豊富・船橋北高校ともに、近隣中学校はもちろん、市内の中学校からの生徒の受け皿として大きな役割を果たしている高校です。
 今議会、「市内の生徒への影響」について質問しましたが、市教育委員会からは「県からはハッキリと高校名は聞いていない」「今後のスケジュールも聞いていない」「憶測で動くことは控える」「中学校からの聞き取りはしていない」と、まるで「県立高校のことは市には関係ありません」と思えるような答弁しか返って来ませんでした。
 豊富高校の生徒さんからは、「少人数だから、質問もしやすい」「質問に対し丁寧に教えてもらえる」「静かで授業に集中できる」との声を聞いています。
 船橋市は、千葉県教育委員会に対し少人数学級を実践している県立高校の存続と、「地域フォーラム」の情報を市民に公表することを求めるべきです。さらに船橋市として市民の誰もが参加できる場を設定し、市民の声を県にあげるべきです。

習志野基地は市街戦の訓練地なのか!?

 
自衛隊がパラシュート降下訓練を行う演習場は全国にいくつもありますが、習志野演習場は他に比べて桁違いに狭いため(表参照)、誤って演習場外に落下してしまう事故が何度も起きています(この10年間では4度も)。演習場の周囲は住宅地なので、その場外への落下では民家の屋根を破損したこともあります。
 習志野駐屯地は演習場よりももっと狭く(図参照)、降下などぜったいに実施してはなりません。ところが昨年と今年の春に降下が行われていたことが日本共産党の調べで発覚しました。しかも、その事実を市は知りませんでした。
 「周辺の住民を危険にさらしながら、この狭い習志野演習場で降下訓練を行う必要があるのか。その理由を市は国に聞いたことがあるのか。街中での戦闘、市街戦の訓練のために、あえて習志野演習場を使っているのではないか」と市議会で質しましたが、市は「理由を聞いたことはなく、国のやることだから何も言えない」旨の答弁をしました。
 「国の安全保障政策の為ならば、自衛隊基地のある街の住民は危険や騒音を我慢しろ」という考えはまさに軍国主義です。市民を巻き込む戦闘の訓練を自衛隊が行っているのならば、その中止を国に求めるのが市の責務です。
 外国との武力衝突が万一起これば、基地周辺の住民は真っ先に犠牲になります。戦争の準備をする国への協力を拒む権利が地方自治体にはあります。船橋市は市民を守るために、まずは習志野基地でのパラシュート降下をやめるよう、国にしっかりと申し入れるべきです。