震災時のデマ、 関東大震災時の
船橋市で起きた朝鮮人虐殺事件を語りつぐ
能登半島地震で、「外国人が犯罪を犯している」とのデマが広がったという報道がありました。流言飛語によって、朝鮮人らを多数虐殺してしまった関東大震災時の事件を彷彿とさせ、歴史を風化させてはならないことを示しました。
関東大震災時、「朝鮮人が暴動を起こす」などの流言が広がり、住民の組織した自警団や警察・軍隊によって、多くの朝鮮人や中国人が殺害される事件が起こりました。とりわけ船橋市はその事件が多発したところです。
表は千葉県が発行する『千葉県の歴史』に掲載されている関東大震災時に船橋市内で起きたこれらのことは朝鮮人殺害事件です。
この他、習志野騎兵第14連隊、15連隊による虐殺事件も起きています。
船橋市で多くの朝鮮人が殺害されたのは、北総鉄道(現在の東武野田線)敷設のために朝鮮人労働者が近隣の飯場に多数居住していたからです。しかも、現在の行田団地の所にあった海軍無線電信場船橋送信所が、「朝鮮人が暴動を起こす」などのデマを送信したり、同送信所に朝鮮人が攻めてくると恐れ、地元の住民に武器を渡し、警戒を命じ、朝鮮人を殺してもよいと言っていたことが記録されています。デマと朝鮮人等への差別が生んだ事件でした。
市が発行する『船橋市の歴史』や『船橋市のあゆみ』等には記録されていますが、あまり知られていないのではないでしょうか。誤まちを繰り返さず、平和と人権を守るために、船橋市が事件を歴史の教訓として語り継いでいくことを議会で求めました。
市長から「平和な社会、世界をつくっていくうえで、世界でも船橋市も起こったことを歴史の資料としてしっかりとどめておく。何かの折に伝えていくことが、非常に大事だと思う。いろんな機会に共有できるようなものを、意識しながら取り組んでいくことは非常に大切。市として今後十分留意して取り組んでいきたい」との答弁がありました。
|