ミニにゅうす 1110号 2025年12月8日

「ちかんに注意?」


 「不審者・ちかんに注意」「ちかんに注意」看板が市内に立てられています。学校からの要望で船橋市教育委員会と警察署が通学路に立てたものですが、何カ所・何本あるのか、教育委員会は把握できていません。
 この看板の文言について市民の皆さんはどうお感じになりますか?

 ①「ちかんに注意」とは被害を受ける側に注意をうながすものですが、言われなくとも女性はいつも注意しています。
 ②通学路にあるとのことですが、児童に、いったい何を、どう注意しろというのでしょうか。
 ③この看板のある辺りで、もし被害にあっても、注意を呼びかけていたのだから、「注意が足りなかった」と被害者に責任を押し付けることになりませんか。

ゴミの不法投棄を禁止する看板と比較するとよく分かるのですが、そちらには「ゴミを捨てられないようにしましょう」と地域住民の責任にはせず、不法投棄をする側を強く戒める文言になっているのとは対照的です。上記の3点を理由に日本共産党は、ちかんに関する看板の文言変更を市議会で求めました。
 市は学校側から変更の申し出があれば検討する旨の答弁でしたが、これまで、「この文言で問題ない」と考えてきた学校に、性犯罪に対する意識の高さがあるとは感じられません。「学校が求めなかったとしても、教育委員会が主導して文言の変更を行うべきだ」と日本共産党は強く求めました。性犯罪は泣き寝入りの多い犯罪です。それは、「暗い道を歩いていたからだ」「薄着だったからだ」「油断していたからだ」など被害者を責める「二次加害」があるからです。この看板も、その誤った社会の空気の醸成に加担しています。
 性犯罪の撲滅に日本共産党は力を尽くします。

12月議会の補正予算から朝の子どもの居場所づくりの試行が始まります

 保育園から小学校に入学する際、親子が直面する「小1の壁」。保護者が出勤する時間に学校や放課後ルームが開いていないために、「子どもだけで戸締りをして家を出る」「昇降口があくまで外で待っている」など、子どもに負担がかかり、仕事と育児の両立が難しくなる問題です。
 こうした子どもたちが、安心して過ごせる場所を学校内に確保する「見守り事業」を試行する予算が今、開かれている船橋市議会に提案されています。
 来年2026年3月2日から2027年3月31日までの期間、小学校5校(法典東小・葛飾小・中野木小・習志野台第一小・塚田南小)で試行が予定されています。利用料は無料で、実施日は平日(春・夏・冬季休業期間を含む)※年末年始等除く。実施時間は通常は午前7時から始業時間、長期休業期間は午前7時から9時です。
 市が行ったアンケートでは今回試行の5校以外でも市内55小学校のほとんどで、保護者がこの事業の利用を希望しています。日本共産党は試行中でも必要な見直しは行い、他の学校での実施を求めました。市教育委員会は、「まず5校で試行し、来年度、実施状況を検証して検討したい」と答えました。

学校給食調理業務委託で業者が文書改ざん、調理不能事態も

 芝山西小学校の調理業務を委託していたキョウワプロテック株式会社が、調理員の細菌検査報告で検査をしていないのに別の調理員の検査結果書を書き換えて提出していたことが9月に発覚しました。さらに同校では調理業務の責任者(無断欠勤)と副責任者が同日欠勤し、調理業務が行えず、児童にはパンと牛乳だけの給食となることも起きました。
 食品衛生にかかわる改ざんや調理業務がストップするなど、学校給食ではあってはならないことです。こうした事態に市教育委員会は同社とは芝山西小学校の調理業務を契約解除しました。
 しかし、同社との間で、芝山西小学校以外にも法典西小、前原小、八栄小、市場小、特別支援学校高根台校舎の給食調理業務を委託契約しており、これらの学校では委託契約は継続しています。日本共産党は問題ある業者への契約を解除するよう」求めましたが、市教委は「学校ごとの契約だから解除できない」と答えました。
 船橋市は学校給食調理業務を2024年度からすべて民間委託に切り替えました。そのことが悪質な業者に依存せざるを得ない事態を招いています。日本共産党は直営を復活し学校給食の質を確保するためのセイフティネットを確保すべきだと主張しました。