ミニにゅうす 973号 2020年2月10日

行革第二弾を 3月議会に提案?
国民健康保険料の値上げ

 2月3日の「船橋市国民健康保険運営協議会」で、2020年度の国民健康保険料の値上げに関する条例案の提案がありました。提案内容は、保険料被保険者均等割合の医療分を1人3000円値上げすると言うものです。船橋市の国保料は、所得割と均等割の合計で算出されます。均等割は医療・後期高齢者支援・介護の合算です。今回値上げとなる均等割の医療分は、所得のない産まれたばかりの赤ちゃんにまでかかってくるものです。
運営協議会で「払えない人が増えるのでは」との質問がありましたが、「時間があったら回答をもらいましょう」と司会者が市の回答を求めず、全会一致で提案が確認されてしまいました。「滞納者からの取り立ての強化を」との意見もあり、協議会が市長の応援団で構成されていることがはっきりしました。

社会保障の理念に反する「行革」

 市は2018年度から2年ごとに12年かけて、段階的に保険料を値上げするとしています。この値上げも、市の「行財政改革」に盛り込まれており、公共施設利用料値上げに続き、ここでも受益者負担の適正化を持ち出しています。国民健康保険は社会保障制度の根幹である国民皆保険の土台です。受益者負担の考え方を持ち込むことは、社会保障の理念に反するものです。
2月5日には市民団体の「国保を良くする会」が、「国保料3000円値上げ撤廃」を船橋市に申し入れました。2月14日から3月議会が開催されます。議会でもきっぱりと保険料値上げ中止を求めていきます。

黒字なのに!東葉高速鉄道の運賃はなぜ下がらない?

 西船橋駅から東葉勝田台駅を結ぶ東葉高速鉄道は、千葉県と八千代市、船橋市が約8割を出資して運行する「第3セクター」鉄道です。
鉄道の建設は、当時の日本鉄道建設公団(現在の「鉄道建設・運輸施設整備機構」)が行い、施設完成後に事業者に譲渡される「民鉄線建設方式(いわゆる「P線方式」)」によって行われました。その結果、長期の有利子負債を抱えて開業することになりました。平成8年度(1996年)に開業した当時の負債額は、約3000億円で、その返済のために極めて高い運賃設定となってしまいました。
しかし、平成22年度(2010年)からは、利用者も増え、低金利のために利息負担が軽減したことから、9期連続の黒字経営となっています。長期債務残高は2547億円にのぼりますが、返済できないという状況ではありません。
昨年度決算では純利期は25億円を上回り、借金も返せているのに、どうして運賃が下がらないのでしょうか。

黒字分で運賃引き下げを!

 東葉高速鉄道の純利益のうち、20億円は、長期有利子負債の繰り上げ償還に使われてしまっています。昨年に引き続き、2020年度も20億円の繰り上げ償還を行います。長期負債が東葉高速鉄道の経営を不安定にしているから、というのが理由ですが、こんなことを続けていれば、いつまでたっても運賃は下がりません。
そもそも、多額の長期有利子負債を抱えることになったのは、国が低金利資金への借り換えを認めなかったことが主な要因です。負債が東葉高速鉄道の経営を圧迫するなら、国の責任で解消すべきです。

オスプレイはいらない! 千葉県内で共同が広がる

 陸上自衛隊の輸送機オスプレイの木更津駐屯地への暫定配備について、昨年12月に木更津市の渡辺芳邦市長が、配備期間は「5年以内とする」ことで受け入れ容認を表明。防衛省によれば、本年6~7月にも配備が始まる見通しです。そうでなければ、習志野演習場で日常的な訓練が想定され本市に影響します。
1月22日に行った防衛省からの聞き取りでは、納入が予定されているオスプレイの機体が日本に到着した場合、最終到着場所や木更津までの搬入方法やルートについて、「具体的になっていない。」と明らかにしませんでした。こうした情報も含めて、関係自治体には情報を公開すべきです。
日本共産党船橋市議団では、副市長への申し入れ、防衛省への申し入れ、暫定配備に反対する市民団体の宣伝・署名活動に参加しています。
千葉県内では2000人規模での県民集会が開かれるなど、様々な団体・市民と野党・無所属議員との協力・共同が広がってきています。日本共産党は、引き続き、協力・共同に力を尽くします。

無料法律相談 3月12日(木)/4月15日(水)
船橋市中央公民館