ミニにゅうす 1017号 2021年9月20日

住民要求実現へ!北総鉄道 運賃値下げに着手

 北総鉄道は、これまで多額の利益を出しながら、累積損失を理由に「運賃の値下げができない」と言ってきました。しかし2022年度には累積損失が解消されることが明らかになり、運賃値下げの見通しが出てきました。運賃値下げを求める市民団体と沿線市の日本共産党が、共に活動を続けてきた成果です。
 現在、北総線の運賃は親会社である京成電鉄のおよそ2倍のため、北総鉄道に対し「現在の半分に運賃を引き下げるよう、船橋市として意見をあげるべきだ」と議会で要求しました。しかし、企画財政部長は「他市と情報交換しながら、状況を注視していきたい」との回答をしただけで、市民の要求実現のために北総鉄道に声をあげるという姿勢は、全くみられませんでした。今後も住民の声が反映されるよう頑張ります。

 

粗大ゴミ受付センターの業務改善・環境整備を求める

 コロナ禍で自宅にいる時間が増え、片付けをする家庭が増えています。昨年度から粗大ゴミ受付センターの業務が過剰になり、昨年は多い日で1日1000件を超える回収の申し込みがあり、今年も同様の状況が続いています。
 同センターでは、日々20名ほどの職員が市民からの電話対応に追われています。しかし、正規職員がいないため、トラブルがあっても非正規職員が対応にあたっています。また、所管であるクリーン推進課と業務内容の情報共有が不十分です。市民サービス向上のため、正規職員の責任者の配置と業務改善を求めました。
 しかし、市は再任用職員を責任者と定め、情報共有もしっかりできていると答弁し、認識の違いが明らかになりました。
 また、コロナ感染予防に必要な衛生用品が不十分で、個人負担になっていたため早急に改善を求めたところ「必要な物品は各部署で揃える」との答弁が得られました。
 今後も市民サービスの向上と、現場で働く職員の環境整備に対し声をあげて行きます。

誤ったメッセージの発信にならないか?
キャッシュレス決済 ポイント還元事業の実施

 船橋市は、12月1日から31日までの期間を決めて、「キャッシュレスポイント還元事業」を実施します。予算規模は、約10億円です。
 事業の概要は、市内のお店でキャッシュレス決済を行うと、決済金額の一部がポイントとして還元されます。これによって、消費を喚起し、新型コロナウイルス感染症で影響を受けている市内事業者の経営を支援するとともに、キャッシュレス決済を普及させ、非接触型の「新しい生活様式」への対応促進を図る、というものです。
 しかし、新型コロナウイルス感染症による医療体制がひっ迫しており、9月30日まで緊急事態宣言が継続中です。市民に対して不要不急の外出は控えてほしいとお願いをしておきながら、市内のお店で積極的に買い物をしてほしい、という真逆の行動を促す事業を提案することは、感染拡大を防ぐ観点から市民へ間違ったメッセージを発信することになります。
 また、当面の資金繰りに困っている市内の中小事業者にとっては、同じ10億円を使うなら、12月まで実施されない事業よりも、当面の資金繰りを助ける事業の実施が必要です。

◎感染拡大が起きても実施?

 この事業の実施が市民の行動に与える影響については充分配慮し、実施する12月の感染状況によっては、事業の中止や延期を求める必要があります。市は、感染拡大に配慮するとしながらも、判断の具体的な基準や判断時期については、明確にはしていません。このままでは感染状況とは関係なく、事業が実施されることが予測されます。
 その結果感染が広がり、緊急事態宣言やまん延防止措置が繰り返されてしまうのでは、本末転倒です。

◎船橋市の感染状況

 議会の開会直前、船橋市の感染状況は非常に深刻でした。
 しかも、感染した20代の男性が、宿泊療養所から自宅療養に戻った直後に容態が悪化、救急車が到着して2時間たっても搬送先が見つからず亡くなるという、最悪の事案が発生したばかりでした。
 在宅療養中の市民は約1200人(9月1日時点)で、いつ容態が急変するか分からず、不安な状態に置かれていました。9月1日以降、土日を除いてほぼ毎日のように、小中学校の子どもたちや教職員に新規感染者が報告されています。
 船橋市は、ワクチン頼みや感染収束を前提とした事業に予算をつけるのではなく、再び感染拡大や医療ひっ迫を起こさないための対策に取り組むことが、緊急に必要です。

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