ミニにゅうす 1048号 2023年1月10日

ギガスクール 1人1台端末の充電は家庭で?!

 小中学校ではiPadなど1人1台端末を使った授業が始まっています。市はiPadの導入にあたって充電保管庫を購入し、各学校に導入しています。端末の充電は原則、学校で行われるはずでした。ところが、端末の持ち帰りが行われる中で「必ず毎日自宅で充電する様にプリントなどで案内されている。おかしいのではないか」との相談が保護者から寄せられました。調査をすると5校の小中学校で自宅で充電するよう案内されていました。
 ある学校では、保護者宛のプリントで家庭での充電を促すと共に「紛失、破損した場合は弁償していただく場合もございます」と案内し、さらに確認書に保護者と子どもの氏名を書かせて学校に提出させていました。

 

過去の答弁と食い違い

 1人1台端末が故障したときの修理費の負担については、2021年7月に日本共産党が本会議で質問をし、「端末の通常使用による故障の場合は、メーカー保証及び市の負担による修理での対応と考えている。よって、この範囲における故障に関して保護者負担はない」との答弁を得ています。また、子どもや保護者に使用する上での同意書を取っている学校があったため、「保護者の方は、故障したら自分が負担しなきゃいけないんじゃないかって本当に不安がっている」と指摘し、改善を求める質問をしています。市は「指摘があった内容については、各学校に周知する。学校から保護者へも周知させてもらえればと思う」と答弁していました。
 日本共産党は12月5日の本会議で、充電を家庭に強制している実態を示し、過去の議会答弁を踏まえて破損した場合の保護者負担や確認書を取っていることなどは「大問題ではないか」と質しました。
 市は「確認書なども含め、学校の対応については早急に確認して対応していきたい」と答弁しました。現在、ひとり1台端末の故障について保護者負担は発生していませんが、保護者や子どもが「壊れたら弁償させられるのではないか」と不安になるような案内は不適切です。引き続き、こうした案内がされることがないか見守っていきます。

プラスチックごみ
全国市町村の8割が分別 焼却中心主義の脱却を

 「このままでは2050年の海は、魚よりプラスチックごみの方が多くなる」―こうした発表が知られるようになり、世界ではプラスチック汚染の問題解決に向けた取り組みが進んでいます。
 日本でも廃プラスチックのリサイクルを進める「プラスチック資源循環法」が施行されましたが、プラスチックは素材の劣化が避けられず、金属やガラス、陶器のように無限にリサイクルできません。すべてのプラスチックは遅かれ早かれマイクロプラスチックになります。石油由来のプラスチックは焼却処分すればCO2を発生させ、気候変動を進めます。根本解決には、プラスチックの製造を減らすことが基本です。当面はできるだけ環境に負荷を与えない形で循環させるべきです。
 全国的に約8割の市町村が家庭から出るプラスチックごみの分別・リサイクルをしています。中核市でも8割、政令指定都市は9割が実施中で、船橋市のように分別しない自治体は少数です。分別は「どれだけプラごみを出しているか」を意識する機会にもなりますが、船橋市は「高効率で発電できる」として清掃工場で大量に焼却し、市民に知らせないまま年間10万トンものCO2を排出しています。
 12月2日、日本共産党は本会議で「国は費用を半分出すと言う。がんばる市町村の足を引っ張らず、直ちに分別を」と、市を質しました。市は「検討したい」と答えましたが、早期の実施が求められます。

生ごみの肥料化・堆肥化を

 市は以前、飯山満南・三山・坪井小学校に生ごみ処理機を設置し、給食から出る生ごみを堆肥化していました。堆肥の使い先や機械の老朽化などの事情から2018年度に廃止しましたが、可燃ごみの3割を占める生ごみ削減は必要です。
 本会議で、①改めて学校や保育園など公的施設から出る生ごみの肥料化・堆肥化を行うこと、②電動式生ごみ処理機の購入補助、③段ボールコンポストの無料配布を提案しました。市は②③は研究したいと答え、①は廃止の経過から考えていないと答えました。しかし事業者や県に相談するなど、工夫できるのではないでしょうか。
 環境負荷を考えれば、大量生産・大量焼却という経済・社会のあり方は限界を迎えています。大胆な転換が必要です。

無料法律相談 1月19日(木)/ 2月9日(木)船橋市中央公民館