ミニにゅうす 1063号 2023年9月4日

9月議会が始まります

 9月5日~10月11日までの37日間で、令和5年(2023)第3回船橋市議会定例会が開会します。
 市長からは、補正予算案をはじめ11議案と令和4年度決算が10件、このほか教育委員の任命についての人事案件1件が追加される予定です。
 今回の補正予算は55億円ですが、このうちの54億円は、今後、建て替えが予定されている市立医療センターの整備基金の積立を行うものです。1床(1ベット)あたり1億2000万円もする過大な工事費用を捻出するための基金であり、とても、市民の理解が得られるような提案ではありません。
 また、令和4年度決算では、市民には財政が厳しいといいながら、145億円もの不用額(使用しなかった予算)を出し、61億円も財源調整基金に積み立てる事になります。その結果、財源調整基金残高は306億円と最高額になります。物価高騰でひっ迫が続く市民生活のために、積極的に活用すべきです。
 日本共産党は、核兵器禁止条約第2回締約国に政府としてオブザーバー参加を求める意見書、現行の健康保険証の廃止撤回を求める意見書、国内の食料自給率引き上げを求める意見書の3件の発議案を提案します。
 日本共産党議員の質疑日程は表の通りです。ぜひ傍聴にお越し下さい。

 
特養ホーム三山園の民営化 料金値上げ・弱者切り捨ての恐れ

 7月19日、四市複合事務組合(※)の議会が開かれ、特別養護老人ホーム三山園(船橋市三山2―3―2)の民営化が打ち出されました。「三山園あり方検討審議会」が4月27日、組合管理者である松戸徹市長に「特養ホームとしての機能を維持しつつ、社会福祉法人へ委譲することが妥当」という答申を出したためです。組合は、三山園の今後のあり方に関する基本方針を検討すると言います。
 民営化により、安価に抑えられていた利用料金の値上げや、職員の大量免職が起こりかねません。三山園は虐待による措置や、生活保護利用者、激しい暴力行為があるなど認知症の方の積極的な受け入れという役割も果たしています。社会的弱者の人権保障という面でも、民営化は大きな問題があります。
 答申には、「民間施設との間に大きな差異は認め難い」とあります。
 しかし三山園は、虐待案件などで相談しやすい施設です。2017年度から5年間の四市の措置入所件数143件のうち、三山園は12件受け入れました。四市内に特養ホームが72施設(昨年4月1日現在)ある中で、1割近くを受け入れた計算です。
 また答申は、「介護報酬で賄えない運営経費の赤字分を公費で負担することは、適切な運営とは言えない」とも述べています。 しかし低すぎる介護報酬により、介護従事者の低賃金労働や人手不足が社会問題になっています。低い方に合わせろという発想は誤りです。
 答申は、既存の職員をどうするかに触れていません。共産党が議会で質したところ、四市の事務局長は「事務局の方で検討する」と答えました。共産党は「他に自前の特養ホームがない中で、職員の処遇は重大な問題になる。検討が全く不十分だ」と指摘し、答申の出し直しを求めました。
 自治体が大型開発に巨額の公費を注ぐ一方、公共施設の民営化が次々と打ち出されようとしています。冷たいオール与党の市政転換を目指し、今後も追求します。

無料法律相談 9月20日(水)/ 10月11日(水)
船橋市中央公民館