ミニにゅうす 1033号 2022年5月23日
6月議会が始まります
5月23日から6月24日までの33日間の日程で、令和4(2022)年第2回定例会が開会します。
市長からは、補正予算案をはじめ14議案と、さらに子育て世帯生活支援給付金、新型コロナ対策のための地方創生臨時交付金2つの議案が追加される予定です。
日本共産党は、まもなく実施される参議院選挙(6月22日公示、7月10日投票予定)にむけて、住民の暮らしと中小企業を守るための「消費税減税を求める意見書」、「消費税インボイス制度の実施中止を求める意見書」、また「敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有の検討を撤回することを求める意見書」の、3つの発議案を提案しました。
暮らしを守れる市政実現のために、力を尽くします。日本共産党議員の質疑日程は表の通りです。ぜひ傍聴にお越し下さい。
県が助け舟を出して二転三転
海老川上流地区開発による治水への影響シミュレーション
あまりの無責任さに県都計審が異例の付帯意見
船橋市は5月13日の市議会建設委員会で、「海老川上流地区土地区画整理事業による海老川流域の治水への影響」のシミュレーションが遅れており、5月の住民説明会では結果を発表できないと報告しました。事業予定地は船橋市の洪水・内水ハザードマップでは最大3mの浸水想定区域です。対策として宅盤のかさ上げをするため、45万㎡の盛土が行われる予定です。しかし海老川下流部の本町・宮本などには最大5mの浸水想定区域があり、盛土が治水対策に悪影響を与える恐れがあります。
千葉県の「船橋都市計画マスタープラン」では、「海老川沿いの水田は、これらの区域が市街化した場合、溢水や湛水の災害発生が予想され、かつ、下流の既成市街地への影響も著しいものがある」とあります。
今回の事業予定地42・3haは6割が農地で、海老川、飯山満川などに挟まれた低平地で、まさに懸念が示された場所です。
開発地の市街化区域への編入を決定した1月18日の千葉県都市計画審議会では、治水問題が議論の中心となりました。市が水害シミュレーションをしていないことに批判が相次ぎ、審議会は開発に許可を出す一方、「治水への影響に関する検討を続け、住民に対し御理解いただけるよう、丁寧に説明会を重ねること」と意見を付けました。そのため、市はシミュレーションを実施しています。
甘いシミュレーションで工事が始まる恐れ
船橋市はシミュレーションの遅れについて、千葉県から「海老川調節池の暫定整備を早期に行うよう努める。また海老川下流部分の河床掘削をする。シミュレーションの前提条件も、それらを含めてやり直しを」と意見があったことを理由にしました。これを受けて市は、シミュレーションの業務委託の発注をし直します。
しかし県は、海老川調節池の暫定整備を早めるよう「努める」としているだけで、暫定整備が行われる確証はありません。実施がいつになるのかわからない事業を前提にしたシミュレーションを行っても、安全は確保されません。
また市は4月5日、土地区画整理組合に「治水への影響を検証し、結果を住民に説明してから施行することが重要だ。本事業の工事は、説明会開催後に着手してほしい」と依頼文を出しましたが、未だ回答を得ていません(5月13日現在)。区画整理事業費の6割を市が負担するにも関わらず、市はあまりに無責任です。市民の命と財産を守る行政に転換すべきです。