ミニにゅうす 1128号 2026年10月13日

暮らしを支える「難病患者援助金」の維持か大規模開発優先か
市政の優先順位が問われる

 難病患者は、専門的な治療を受けられる医療機関が限られているため、遠方への通院を余儀なくされることがあります。さらに、人工呼吸器やストーマ装具などが必要な場合には、医療費に加えてさまざまな費用が生じます。病気のために正社員として働くことが難しく、収入面でも大きな不安を抱える患者は少なくありません。
 こうした負担を軽減するため、船橋市は1979年から、市独自の「難病患者援助金」事業を実施してきました。ところがこれまでの通院実績に伴う支給が、今年10月から登録制による定額支給へと変更されました。これにより、申請ごとに必要だった証明書の添付が、登録時のみで良くなり、患者と医療機関双方の事務負担が軽減されることになりました。一方で、18歳以上で人工呼吸器を装着していない難病患者への支給は、通院分が月額5千円から2500円へ、継続して月20日以上入院した場合は1万円から7500円へ減額されました。

わずか2900万円の増額で支給額の維持と制度拡充が可能

 日本共産党は、9月議会で「何のための制度変更なのか」と、問い質しました。市は、「受診頻度の違いにかかわらず、すべての患者に公平で簡素な制度にするため」と答弁しました。しかし、毎月通院する患者と2か月に1度の通院で済む患者を同じように扱い、必要な医療を受けている患者への支援を減らすことが「公平」と言えるのでしょうか。
 従来の支給額を維持したまま定額支給に変更しても、そのために必要となる増額予算は、わずか2900万円です。それすらせず支援を半減する一方で、市は海老川上流域の民間開発に伴う新駅建設に100億円規模の支出を予定しています。
 大規模開発を優先するのか、病気と向き合いながら暮らす市民を支えるのか、「住民の福祉の増進」を基本的な役割とする市政の優先順位が問われます。

会計年度任用職員の処遇改善を

 船橋市では、一般職常勤職員4241人に対し、会計年度任用職員は3900人にのぼり、市の仕事や市民サービスを支える重要な担い手となっています。しかし、その働きにふさわしい待遇になっているとは思えません。
 市役所本庁舎で働く事務パートの中には、窓口で経験を重ね、幅広い知識で市民の困りごとに対応したり、複雑な事務を担い常勤職員と変わらない仕事をしている人もいます。それでも短時間勤務で、時給は1347円、年収は200万円程度に抑えられているのです。
 そこで、日本共産党は9月議会で市に対し、希望する人が9時から17時まで働けるフルタイム勤務の導入と、仕事に見合った賃金への引き上げを求めました。
 とりわけ病気休職や育児休業などによる常勤職員の休職者197人の代替に、短時間勤務の会計年度任用職員が配置されています。日本共産党は、「常勤職員の代替は常勤で配置することを基本とし、会計年度任用職員を配置する場合も周囲の職員の負担軽減と行政サービスの質の確保のためにも、フルタイム勤務とすべき」と求めました。
 また、市長事務部局の会計年度任用職員2070人のうち、5年以上働いている人は1365人、約66%にのぼります。それでも任期は1年ごとで、毎年「来年も働けるのか」という不安を抱えています。安心して働き続けられる仕組みを求めました。

ジェンダーギャップの温床に

 見過ごせないのが、会計年度任用職員の約91%が女性だということです。公共サービスが女性の低賃金・不安定雇用に依存し、ジェンダーギャップの温床になっているのです。改善を強く求めました。
 総務部長は「会計年度任用職員について、職種を問わず処遇改善を進めている。地方公務員は※無期転換のルールのある労働契約法が適用除外となっており、1会計年度の範囲内と定められている会計年度任用職員は無期雇用とすることはできない。
 近年、税制改正など働き方をめぐる大きな制度変更が続いていることから、毎年行っている意向調査を活用して、働き方の希望の変化などを丁寧に把握してまいりたい」と答えました。
 日本共産党は引き続き、会計年度任用職員の処遇改善に取り組んでいきます。

※無期転換のルール

※ 同じ会社でパートや契約社員等で5年を超えて働いた場合、希望すれば無期雇用に切り替えられる法律上のしくみのこと