ミニにゅうす 1129号 2026年10月19日

新湾岸道路 ルートの絞り込みが進む

まず三番瀬に残された貴重な自然を調査すべき

 国などが検討を進める「新湾岸道路」は、複数の「ルート帯と構造」が設定され、現在は複数案を比較評価する段階に入っています。
 日本共産党は、必要性の根拠があいまいで、完成時期も不明の「新湾岸道路」は必要ないこと、三番瀬の貴重な自然環境を守ることを最優先するよう求めてきました。
 本年8月に開かれた「第3回新湾岸道路有識者委員会」に提出された資料では、三番瀬や谷津干潟、養老川について、生態系や動植物の生息・生育環境などに「影響を与える可能性がある」と明記されました。これまでの「影響を検討する必要がある」という表現から一歩踏み込んだものです。

ルートを決めてから
環境影響評価では「順番が逆」

 9月議会の一般質問では、国の資料でも指摘された三番瀬への影響について、できる限り明らかにする必要がある、影響がでるなら、環境保全を最優先に検討すべきだと求めました。
 これに対し市は、環境への影響を調査するには、ある程度ルートなどを明確にする必要があり、そのために「概略計画」の検討が必要だと答弁しました。
 しかし、概略計画が決まってしまうと、その計画をもとに都市計画決定や環境影響評価などが行われ、道路建設に向けた次の段階へ進むことになってしまいます。
 国の資料で「影響を与える可能性」が示された以上、まず三番瀬に残された貴重な自然を十分に調査すべきです。ルートを決めてから環境への影響を調べるのでは、順番が逆です。調査の結果、三番瀬への影響が避けられないのであれば、船橋市として国に計画の撤回を求めるべきです。
 日本共産党は、新湾岸道路の建設に反対し、三番瀬の自然環境を守る立場から、引き続き計画の中止を求めていきます。

騒音対策必要と認識しながら放置か

三井不動産の市有地開発パート2

 「JR南船橋駅」南口の市有地で三井不動産グループが進めた駅直結の商業施設「ららテラス」の室外機の異常な騒音が、周辺住民の間で大きな問題になっていましたが、ようやく防音壁が9月に設置されました。
 「3月から物凄く大きな音がして、寝られないので温泉施設に避難した。脳が圧迫されるような頭痛があり、血圧が上がる」これは6月末に党市議団が聞き取った、「ららテラス」室外機付近の住民の声です。
 当初三井不動産は室外機を修繕したものの、騒音は規制値を超過。日本共産党は6月5日の議会で、市と同社の賃貸借契約を基に対策を要求。同社は防音シートを取り付けましたが、異常な騒音は続きました。
 その後、日本共産党の調査で、三井不動産グループが2020年に作成し、船橋市が承認した開発の事業計画書に「防音壁の設置も検討」との文言が入っていたことが、明らかになりました(下記参照)。
 同グループは必要性を認識しながら、長年に渡り放置していました。
 日本共産党はあらためて9月10日議会でこの騒音問題を取り上げました。その後、三井不動
産が防音壁を設置したものです。

しかも格安の借地料 市は説明を

 船橋市は2023年度以降、三井不動産から借地料として毎年、約4877万円を受領しています。平米単価は約2900円ですが、市役所本庁舎の借地料の平米単価=約1万1400円の4分の1弱しかありません。一方で国税庁の路線価図(今年分)によると、路線価は本庁舎の北側道路が28万円、西側道路が33万円、「ららテラス」の北側道路が28万円と、同程度です。
 三井不動産と市の契約は2054年までですが、借地料の改定について定期的な取り決めはありません。市は価格の妥当性について説明すべきです。

 
▼2020年2月12日付の三井不動産グループ「JR南船橋駅南口市有地活用事業 事業計画書」から抜粋。「B街区」は「ららテラス」が建設された街区。
(4)周辺環境への配慮
  ① 騒音、振動、光害対策

・イベント開催時間や音響機器の設置場所・向き等の配慮、設備スペースの防音対策の実施。また防音壁の設置も検討する。(B街区)