ミニにゅうす 1060号 2023年7月18日

町会自治会の物価高騰対策
会館エアコン買替助成だけ!?

 6月議会で可決された補正予算には、町会自治会が所有する会館の老朽化したエアコンの更新費用(上限あり)を助成するため1億800万円が盛りこまれました。市の説明では製造後10年を経過したエアコンが対象で、「値上がりしている電気代を軽減するため」とのことでした。
 ところが、予算決算委員会の質疑で「町会自治会へのアンケート回答では回答数65に対し希望は30」という実態が明らかになりました。(円グラフ参照)
 町会自治会の物価高対策として1億円を超える予算を確保しても、多くが使わずに終わってしまいかねません。国から配分される物価高騰対策の臨時交付金を活用しますが、使わなければ返還することになります。

 
町会自治会の実態に則した支援を

 この間、行財政改革と称して町会自治会活動に関係する補助金を削ってきました。2021年には町会自治会会館の維持管理費助成を廃止、2023年度からは有価物資源ごみ回収協力金を廃止し、町会自治会の財政は厳しくなっています。
 日本共産党は物価高騰対策というのであれば、エアコンの更新費用の助成だけでなく、会館の維持管理費の助成こそ行うべきと求めました。
 市は「町会自治会の話を聞き、国の動向も注視し、財政支援等も必要があればその点も検討したい」と答弁しました。
 日本共産党市議団は引き続き町会自治会のみなさんの声を船橋市に反映させるために頑張ります。

船橋駅前 西武デパート跡地に
200mのタワーマンション

 船橋市は7月8日、JR船橋駅南口の西武デパート跡地の活用に関わる公聴会を開きました。4名が公述し、日本共産党の松崎さち市議も発言しました。
 市はこの場所を1975年、「本町1丁目特定街区」に指定し、一般的な建築規制を撤廃し、建築物の容積率や高さ制限、壁面の位置を独自に定めています。
 今年2月6日の都市計画審議会で、市は建築物の高さ制限を緩和し、現在の44・5mから200mに引き上げたいと発表しました。2021年に地権者となった大和ハウス工業(株)が、51階建・約670戸のマンションと、6階建の商業事務所棟を建てる予定です。中心市街地に超高層ビルが出現します。
 3月24日の住民説明会では、ビル風を心配する声が相次ぎました。6月9日の市議会では保守系議員が「市民からビル風の懸念が多く寄せられている」「(山口横丁の方は)低層の建物が多く、風の被害を受けやすい」と指摘しました。
 市は風洞実験では、植栽による防風対策で問題がなくなるとしています。しかし、西武跡地南西の道路やJR船橋駅のホーム、同駅南口正面、フェイスビル南側など、複数の地点で年間平均風速が増えています。しかも、あくまで平均で、最大値は不明です。

用地購入し公園にするなど計画の見直しを

 風害について、松崎市議は公聴会で指摘し、「周辺住民や駅利用者にアンケートを取り、要望や不安点をつかむべきだ。ビル風の調査は営利企業ではなく、大学などに再依頼を」と求めました。
 また西武跡地の通学区域は船橋中学校ですが、今後は市場など同学区内で開発が相次ぎ、学校が不足する恐れがあります。西武跡地は市の地震ハザードマップによると、液状化の危険性が高い地域でもあります。災害で水道などインフラが途絶える、エレベーターが止まるなどの事態になれば、公設避難所がパンクしかねません。
 松崎市議は「市が跡地を買い取り駅前広場を造るなど、計画を見直すべきだ」と訴えました。大企業の儲け最優先ではなく、情報公開を進めながら、地元住民も加えた民主的な街づくりを進めるべきです。今後も追求します。

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船橋市中央公民館