ミニにゅうす 1056号 2023年6月19日

船橋市議会 入管法改悪案の廃案を求める発議案を否決

 日本に暮らす移民・難民のいのちを危険にさらす入管法改悪案が国会で強行採決されてしまいました。入管庁の不祥事が次々と明らかになり法案の前提も崩れ、現在の入管行政を是正する国会審議こそ求められています。
 こうした状況の中、6月6日、船橋市議会では入管法改悪案の廃案を求める意見書案の採決が行われました。日本共産党、市民民主連合、無所属等の議員が賛成しましたが、公明党、結、清風会、飛翔、市政会、無所属の議員が反対し、賛成少数で否決されました。入管法改悪に反対する多くの国民の声に、船橋市議会が背を向けたことになり残念です。
 さらに反対討論に立った議員は「内容には賛同するが、入管法改悪案という言葉は船橋市議会の品位を貶めるので、反対」と述べました。改悪するものを改悪といわずに、ごまかすことこそ品性が問われます。何より命がかかった問題を不問に付すことこそ、人間性が問われるのではないでしょうか。

 
共生の未来を、あきらめない!

 日本に暮らす外国人の人権を無視し、命を危険にする「出入国管理及び難民認定法等の一部を改正する法(以下「入管法」)」が9日の参院本会議で、自民、公明、維新、国民などの賛成で成立しました。日本共産党、立憲民主、れいわ、沖縄の風などは反対しました。
 今国会で成立した入管法は、世界でも異常に低い難民認定率や、原則収容主義などの非人道的な入管・難民行政を改めず、送還を促進し外国人の人権侵害を一層深刻化させます。
 管理・監視と難民保護を分離することや、子どもの収容禁止規定、収容期間に上限がないなど、国連からの「国際人権法に反する」との厳しい意見が反映されていません。国際人権基準に沿った人権尊重の制度に、徹底的に見直すことこそ必要です。
 国会前には、雨のなか多くの市民が集まり「入管法改悪反対」「野党対案が私たちの望む未来の姿だと、あきらめずに言っていこう」など声をあげました。

物価高騰対策で、銭湯の入浴料の値下げを

 開催中の市議会で物価高騰対策として公衆浴場、銭湯の入浴料の軽減を求めました。
 今議会には一般公衆浴場に対し、燃料費・光熱費高騰の影響分369万円を補助する補正予算が提案されました。
 ガス代等の値上がりに対応するため、昨年9月に銭湯の入浴料の改定が行われました。しかし、「物価統制令」により千葉県内の入浴料金は一律に定められ、料金改定では物価高騰分をカバーできませんでした。そのため補正予算での補助金となったものです。
 昨年の銭湯の入浴料の値上げでは、大人の料金が一人450円から480円になりました。銭湯を利用する市民にとって、日常生活に欠かせない入浴料の値上げは物価高騰下、とても苦しいものです。特に一人暮らしの高齢者の方など、所得が低い方々が大変です。利用抑制は銭湯側にとってもマイナスです。

浴場・利用者 双方への支援を

 入浴料の値上げだけではなく、もっと積極的に入浴料の値下げや入浴券の支給など、浴場も利用者も助かるような対策を行うよう求めました。所管する保健所理事の答弁は「利用者への補助ではなく、経営が厳しく施設も減少している銭湯への補助で、入浴機会を確保していく」というもの。
 以前船橋市は一人暮らしの高齢者にお風呂券を支給する福祉事業を行っていましたが、行財政改革で廃止されています。入浴料の値上げはそうした利用者に追い打ちをかけています。もっと温かい市政であってほしいです。

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