ミニにゅうす 958号 2019年8月5日

船橋市動物愛護推進議員連盟が勉強会

 7月30日、船橋市動物愛護推進議員連盟が「改正動物愛護法」について、取材を続けてきた朝日新聞特別報道部の太田匡彦記者と、神奈川県動物愛護協会の山田佐代子会長をまねき学習会を行いました。
6月の国会で全会一致で可決成立した「改正動物愛護法」は、 ①八週齢規制の完全実施、 ②マイクロチップの装着、登録の義務付け。 ③罰則規定の強化、等が定められています。
学習会では改正法の内容や現状、問題点などが話されました。
八週齢規制は、犬猫は生後早い段階で親や兄弟から引き離されてしまうと「人をかむ」「他の犬となかよくできない」「病気になりやすい」など問題を抱えるため、社会性が育つ56日・八週齢までは親元から引き離して販売等を行ってはならないとする規定です。
業界団体は、月齢が低いほうが飼育コストがかからないので、八週齢規制の完全実施に根強く反対でしたが、ペットの飼い主となる消費者から動物愛護のために八週齢規制は必要との声が高まり、超党派の議員立法による法改正が進みました。

愛護より利権が見えかくれ?!

 洋犬に比べ日本犬の社会化の時期が早いわけではなく、逆に大型犬ほど育ちは遅いといいます。ところが、この法改正では日本犬6種(柴犬、紀州犬、四国犬、甲斐犬、北海道犬、秋田犬)が「天然記念物の保存のため」として附則で適用除外とされてしまいました。
太田記者から、自民党の動物議連で日本犬保存会会長である岸信夫衆院議員(安倍首相の弟)や秋田犬保存会会長の遠藤敬衆院議員から日本犬を除外するよう主張されていたことが紹介されました。法改正をめぐってはペットショップ業界、ペットフード業界、血統登録団体、獣医師会など様々な業界団体よるロビー活動も行われているそうです。
この他、マイクロチップは埋めてから体の中を移動してしまい、わからなくなってしまう頻度が高く、畜犬登録(狂犬病予防法)の代わりとなりうるのかなど課題が残ります。
ペットと暮らすことで癒しや安らぎを多くの人が得ています。同時に、動物虐待、飼い主のいない猫などによる地域での支障など課題があります。日本共産党市議団もこうした課題に取り組んでいきます。

「同じスタートラインに立てるように」
LGBT議員連盟で当事者団体が訴え

 7月25日、超党派の船橋市LGBT・性の多様性を考える議員連盟(以下、議連)は議会内で、同性愛者の当事者団体と市の市民生活部からヒアリングを行いました。
当事者団体として招かれたのは、男性向けに同性愛者の相談や交流の場を設けている「NPOすこたんソーシャルサービス」代表の伊藤悟氏と、三宅大二郎氏です。
初めに伊藤氏は「よくある誤解に『なぜLGBTだけ特別扱いをするのか』というものがあるが、特別扱いは求めていない。同じ土俵、スタートラインに立てるようにしたい」と述べ、この間の運動の結果について報告されました。
船橋市では職員向けの研修や意識調査、ガイドラインの作成が行われ、今年度は4回のマーブルアーチ(性的少数者交流会)が開催されるなど前進が見られます。

パートナーシップ制度の導入

 今後の市の対応については、 ▽医療センターへの対応ヒアリング、 ▽市営住宅の入居条件変更の働きかけ、 ▽トランスジェンダーへの就労時の配慮を関係機関に求めること、 ▽学校現場での研修の場の確保などを要望が出されました。
主に同性カップルを、自治体が公に婚姻に準ずる関係として証明するパートナーシップ制度が船橋市にはありません。伊藤氏は「船橋市では男性二人でアパートを借りようとして何度も断られたが、千葉市の不動産業者に『パートナーシップの申請をするつもりだ』と話したらすぐに物件を紹介され、過去最短で引越し先が決まった」と述べ、船橋市でも制度の研究を進めてほしいと要望しました。
 質疑では議連側から市に「パートナーシップ制度導入は理解が進んでからと言うが、基準が曖昧ではないか」などの質問が出され、市側は「不安を感じている職員が多く、関心も低い。職員や世間の意識変化が必要」と答えました。
議連では今後、 ▽学習会の開催、 ▽当事者団体と市当局との懇談会、 ▽市への要望書の提出にとりくむことを確認しました。

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船橋市中央公民館